研究課題/領域番号 |
08740278
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
稲田 佳彦 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (80273572)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 重い電子系 / 超伝導 / ドハースファンアルフェン効果 / 強相関 / フェルミ面 / 非BCS / CeRu_2 / URu_2Si_2 |
研究概要 |
相関が強くクーロン反発力の強い系で、その反発力に打ち勝ち伝導電子がペアを組み超伝導になるという特異性もつ強相関系の超伝導の機構を解明する手がかりとして、異方的な現実のフェルミ面を基礎にした超伝導発現機構の研究が重要な位置を占めると期待される。申請者らはBCS的超伝導といわれるCeRu_2に於いて超伝導状態でのdHvA効果の観測に成功し、超伝導状態下のdHvA効果が磁場中で超伝導ギャップが異方的になることと深く関連する可能性が強いことを示した。常伝導状態に比べ、超伝導状態のフェルミ面の大きさは変化せず、伝導電子の散乱の緩和時間は短くなり、有効質量は減少することを明らかにした。超伝導状態での新しい散乱機構の存在を磁場中の超伝導ギャップをベースにして議論をし、定性的には磁場で生成されたノーマル電子がdHvA効果振動を起す可能性が高いことを明らかにした。しかし、理論と実験の定量的な一致はあまり良くなく,理論の改良が求められる。一方、URu_2Si_2は非BCS的な異方的ギャップが形成されている可能性が指摘されており、超伝導の混合状態でdHvA効果を測定し、BCS的なCeRu_2の結果などと比較することにより非BCS的超伝導の形成機構解明に重要な情報を与えることが期待される。本研究ではURu_2Si_2のRRR=30の比較的純良な単結晶育成に成功しdHvA効果の測定に成功した。測定できたブランチは1個だが、常伝導と超伝導状態の両方まで観測に成功し、この物質でも超伝導状態での有効質量が減少することを初めて明らかにした。まだ、研究の初期段階であり、試料の純良化などを行い、dHvA効果の角度依存性などを詳しくする予定である。
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