研究課題/領域番号 |
08740300
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
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研究機関 | 群馬工業高等専門学校 |
研究代表者 |
五十嵐 睦夫 群馬工業高等専門学校, 機械工学科, 講師 (60259819)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | ゼオライト / フォージャサイト / ナトリウム吸着 / 核磁気共鳴緩和特性 / スピン格子緩和時間 / スピンスピン緩和時間 / コリンハ過程 / 熱活性型 |
研究概要 |
ゼオライトフレームワークとしてフォージャサイト型(Y型)を選び、ナトリウムを蒸気にて飽和量吸着させたものについて、ナトリウム核の核磁気共鳴緩和特性を測定し、以下の結果を得た。 (1)スピン格子緩和過程 200K付近を境に緩和特性の質的違いが見られた。以下、温度領域ごとに述べる。 (i).200K以下 緩和過程は複数の指数関数であらわされ、緩和時間の逆数はほぼ温度に比例する傾向が観測された。これは外来ナトリウムの吸着に伴って導入された不対電子が伝導電子となった結果、核との接触相互作用が起こり、いわゆるコリンハ過程が観測されたように見受けられる。しかし、30K以下でだだん比例関係から外れて緩和率が小さくなりはじめるので、緩和機構は単純なコリンハ過程では説明されない。今後の研究が必要とされる。 (ii).200K以上 飽和磁化の回復の初期カーブは指数関数型ではなく、時間の2乗根に比例した。これは拡散効果が核磁気緩和過程を与えていることを意味する。そして、時定数の温度依存性は熱活性型を示し、活性化エネルギーは無吸着試料のものと比べて一桁以上低かった。これは、吸着されたナトリウム原子がゼオライト中の微小空間(ケージ)において回転運動をおこなっていることを示唆する。また、カリウムをドープしたA型ゼオライトで2種類の4面体配位の占有確率に温度依存性があることが中性子回析で指摘されている事実と対応すると考えられる。 (2).スピンスピン緩和過程 ナトリウムの飽和吸着に伴い、スピンスピン緩和時間は約3分の1に減少した。また、不飽和吸着の試料においては、無吸着と飽和吸着との場合の磁化減衰の重ねあわせが観測された。これは吸着によりナトリウムの位置が変化し、フレームワークに押し付けられた格好になっていることを意味する。
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