研究課題/領域番号 |
08740312
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物性一般(含基礎論)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
初貝 安弘 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (80218495)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 量子群 / ブロッホ電子 / 量子ホール効果 / ベ-テ仮設 / リーマン面 |
研究概要 |
[1]量子群とブロッホ電子の問題について。 いわゆる量子群という代数的構造が重要であることが最近の研究から明らかとなったが、この量子群の解析することにより、磁場中の電子系という標準的な物性の問題の中にベ-テ仮設型の方程式が潜んでることが明らかとなった。旧くからのこの問題に対して、新しく斬新な手法を用い、あるアイデアに基づき、このベ-テ仮設型の方程式の厳密解を求めることに成功し、いままで数値的にしか理解されていなかった物理量に対して、解析的な表式を与えたのである。本年度はこの問題についての今までの研究成果を詳述した本論文を完成させた。(出版済み)さらにいわゆるqパラメターをq=exp(ip)と書いたときp/2πが無理数になる場合について考察を進め、とくに準周期系との関連について研究を進めた。(出版予定) [2]量子ホール効果における位相幾何学的、代数的構造について。 磁場中の物理系に対する幾何学的効果の代表例として、ベリ-位相、アハラノフ-ボ-ム効果、量子ホール効果、分数統計粒子系等がありそれぞれに関して研究を進めてきた。特にブロッホ電子の量子ホール効果に対しては、位相幾何学的理論により系のバルク状態とエッジ状態との関係を記述する研究を進めてきた。系の複素エネルギー面としてのリーマン面が非自明な構造を持ち重要な物理的意味を持つのである。特にその位相幾何学的側面のみならず、代数的側面の重要性もまた明らかとなりつつある。本年度はこの問題についての今までの多くの研究成果をまとめ総合報告として出版の準備を行った。(出版予定)
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