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分子シミュレーションによる流体の相分離ダイナミクスの研究

研究課題

研究課題/領域番号 08740319
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 物性一般(含基礎論)
研究機関京都大学

研究代表者

山本 量一  京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10263401)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード分子シミュレーション / 相分離 / せん断
研究概要

相分雑している流体系に流動が加えられると流体のドメイン構造が流動により大きな変形を受け,ドメイン構造の変化が流体のレオロジーにも影響する.本研究では,相分離している2成分流体に及ぼすせん断流の影響を分子動力学シミュレーションによって調べた。この場合共存する2相を隔てる界面の存在によって,流体力学的な効果が非常に重要となる.現在のところシステムサイズと計算時間の兼ね合いから2次元のLennard-Jones流体を取り扱っている.今回のようなミクロなモデルを用いる最大の利点は,流体力学的な効果が自然に取りこまれることにある.
せん断流を与えながら長時間シミュレーションを行ない,まずせん断流下で相分離する流体のドメインの構造について調べた.その結果,引き延ばされたドメインの特徴的な「幅」はせん断に対しおよそ1/3の指数を持って減少することが示された.さらにせん断が相分離の特徴的な成長率より速い「強せん断」の領域ではせん断流下の定常状態でドメインは流れの方向に大きく引き延ばされて,ストリングのように細長くつながることがわかった.このようなドメインのストリング構造は,低レイノルズ数の高分子混合物では観察されていたが,高レイノルズ数の低分子混合物に対しては今回のシミュレーションではじめてその存在が確認された.次にせん断流でのレオロジーについて調べたところ,界面の効果による過剰粘性率は著しい非ニュートン性を示し,せん断に対しおよそ指数1/2で減少するという結果が得られた.

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] R.Yamamoto and K.Nakanishi: "Computer simulation of Vapor-liquid phase separation" Molecular Simulation. 16. 119-126 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] A.Onuki,R.Yamamoto,and T.Taniguchi: "Phase separation in polymer solutions induced by shear" J.Phys.II France. 7. 295-304 (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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