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サブミクロンフィルムにおる高分子球晶の成長速度:核形成理論の妥当性の検証

研究課題

研究課題/領域番号 08740339
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 物理学一般
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

丹澤 和寿  名古屋工業大学, 工学部・生産システム工学科, 助手 (60236776)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード高分子 / 結晶成長 / 核形成理論 / 球晶 / 成長速度 / 高過冷却
研究概要

本研究の目的は、我々の見出したサブミクロンフィルム中での高分子の球晶成長速度に関する制限から、従来の高分子球晶の成長理論である核形成理論の妥当性を検討する事であった。この目的のために、我々はポリパラフェンスルフィドを試料とし、0.2μmから1μmの厚さのフィルム中での球晶の成長速度を測定し、(1)190℃から275℃の範囲で成長速度が10000倍変化する、(2)フィルム厚依存性がないという結果を得た。従来の核形成理論に従うと、0.2μm程度のフィルム中では成長速度はたかだか100倍程度しか変化する事ができない事になるので、この研究により、従来の理論がこの高分子には適用できない事が明らかになった。
核形成理論に代わるものとして、エントロピー障壁モデルがあげられる。このモデルは、核形成以外に、分子鎖が結晶化する際に液相中と結晶注でのコンフォメ-ショナルな自由度の差に基づくエントロピー差が結晶化の際の障壁となるとするものである。このモデルは有力な候補の一つであるが、このモデルを適用するためには、(1)分子鎖はzippering過程ではなく一本のstemとして結晶に組み込まれる、(2)分子鎖が折れ畳まれる際に、折り畳みによるエネルギー不利が生じ、stemの長さは過冷却度の逆数の一次関数となる、(3)従来の高分子の結晶化の熱力学モデルに修正をほどこす必要がある、など、問題点も多い。
また、この研究の過程において、我々は、flat-onタイプの結晶凝集体が不純物による界面の不安定性の結果分岐していく過程をリアルタイムで追う事に成功した。これは当初の目的とは異なるが、特筆すべき成果である。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] TAZAWA,Yasutoshi: "Simulational approrch to crystalli zation of finite polymer chains at high supcr colings" Journal of Crystal Growth. 165. 284-292 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] TAZAWA,Yasutoshi: "Conputer simulation of curved crystal habit : pdyner crystallization nuder cnisotropic growth condition" Pclymer. 37. 1621-1627 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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