研究課題/領域番号 |
08740340
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理学一般
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
深尾 浩次 京都大学, 総合人間学部, 助手 (50189908)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 複雑系 / 高分子 / 異常緩和 / 誘電緩和 / X線回折 / 同時測定 / 動的転移 / 前駆現象 |
研究概要 |
高分子などの複雑系では相転移の際の構造変化の時間スケールが通常の時間スケールと比較して、数桁遅い。これに対応して、種々の動的測定により得られる高分子鎖の緩和過程は異常緩和と呼ばれる非デバイ型の緩和過程を示す。本研究では、この異常緩和機構が結晶化という構造形成とどのようにかかわっているのかという点を明らかにするために、結晶化速度が遅く時分割測定の可能なポリエチレンテレフタレートを対象として、融液から結晶化が進行し、高次構造が形成されていく過程で、非晶相に関係した誘電緩和スペクトルがどの様に変化するかを実時間で追跡し、同時にX線回折により、高次構造・結晶構造の変化を測定した。小角散乱装置は京都大学超強力X線室の点収束型小角散乱装置を用いた。誘電測定は10-2Hz-10^2Hzの範囲ではHP4284LCRメータを、10^2Hz-10^6Hzの範囲ではソ-ラトロンインピーダンスアナライザ1260を用いた。その結果、結晶化の前駆現象として、α緩和過程がα'緩和過程へと変化する動的転移が起こり、それに遅れて、通常の長周期構造形成が起こることが明らかとなった。また、結晶構造形成と長周期構造の形成はほぼ同時に起こっていた。高分子などの複雑系ではこの様なダイナミクスの転移を支配するキネティクスと構造形成のそれとは個別に議論する必要性が本研究により明確となった。
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