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活火山直下における地殻内不均質構造スペクトルの推定

研究課題

研究課題/領域番号 08740354
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 固体地球物理学
研究機関秋田大学

研究代表者

松本 聡  秋田大学, 鉱山学部, 講師 (40221593)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード地震波速度 / 不均質構造 / 散乱
研究概要

深さ8kmから15kmにわたって顕著なS波反射面の存在が確認されている日光・足尾地域においてテレメータ観測網と稠密な地震計アレイ観測を行った.得られたデータを,対象とする波長帯域の異なる2つの解析法によって解析した.第一にテレメータ観測網における直達P波およびS波の走時を用いて3次元地震速度トモグラフィーを行った.この結果,深さ約5km以深に日光白根山と男体山を含む直径15km程度の広がりのP波低速域が存在することが明らかになった.この低速度域は西北西に向かって徐々に深くなり,最上部マントルへと続いているように見える.速度低下は6%を越えており,その広がりはQ構造インバージョンによって得られた低Q域に一致する.また,顕著な反射面の下は低速度域ではないことが明らかになった.つぎに火山フロントを挟んで設置した2ヶ所のアレイ観測で得られたPコーダ波を解析した.その結果,火山フロントより前弧側に位置するアレイで観測されたPコーダ波は,P波によって構成され,直達P波方向と同じ方向から到来することが明らかになった.一方,背弧側に設置されたアレイでは,8Hz以上のの地震波の到来方向がばらつく結果が得られた.一次等方散乱モデルに基づき,シミュレーションを行い利根アレイ直下では少なくとも散乱係数が0.1km^<-1>よりも大きいことが示唆された.また,より短周期の地震波に対して散乱が強いことが明らかになった.さらに,近地地震のSコーダ波の解析から,背弧側が前弧側より不均質の強度が強いことが示された.これらのことから,火山地域では1km程度以下の空間スケールの不均質強度が強いと推定される.
以上のように2つの異なる波長帯域(10km,1km〜百メートル程度)で構造を求めた結果,長波長では活火山を中心とした構造が顕著であり,短波長では火山フロントの東西での構造の違いがあることがわかった.

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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