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熱帯気候の南北非対称性の形成に関する理論的・数値的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08740368
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 気象・海洋・陸水学
研究機関北海道大学

研究代表者

謝 尚平  北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 助教授 (00261347)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード気候 / 南北非対称性 / 熱帯収束帯 / 海面水温 / 大気海洋相互作用
研究概要

熱帯収束帯(ITCZ)は全球規模のハドレー循環の上昇域であり、活発な対流と高い降水量で特徴づけられている。古くから知られているように、東部太平洋と大西洋では、熱帯収束帯は太陽の季節進行に追随せず、一年中北半球に停滞している。このITCZの北太平洋への偏在を説明するものとして、海陸分布の南北差に原因を求める大陸強制説と最近提案された大気海洋相互作用説があります。本研究は大陸による強制も大気海洋相互作用もこの問題を理解する上で不可欠な要素と考え、大陸強制に対する熱帯域の大気海洋結合系の応答を明らかにすることを目的としている。
まず、南北反対称なロスビー波が西へしか伝播しないという大規模大気運動の特徴に着目し、太平洋ITCZに南北非対称性をもたらす強制はアメリカ大陸から来るものであると提案した。また、アメリカ大陸による強制を数値モデルに与え、それに励起される南北反対称な大気海洋結合波が西へ伝播することによって、太平洋に亘ってITCZの南北非対称性がもたらされることを示した。更に、以上の実験の本質を表現する解析モデルを作成し、この大気海洋結合波の復元力は風・蒸発・SST間の正のフィードバックであることを確認した。
このように大陸強制説と大気海洋相互作用説は、決して互いに矛盾するものではなく、両説の融合こそITCZの南北非対称問題を解決する鍵となった。ここで発見された大気結合波は従来のENSO modeとは異種のものであり、熱帯気候の形成・変動問題への応用が期待される。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 謝 尚平: "熱帯気候の南北非対称性の形成に関わる大気海洋相互作用" 天気. 44. (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 謝 尚平: "Effects of seasonal solar forcing on equatorial asymmetry of the tropical climatology" J.Climate. 9. 2945-2950 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 謝 尚平: "Westward propagation of latitudinal asymmetry in coupled ocean-atmosphere model" J.Atmospheric Sciences. 51. 3236-3250 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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