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紫外共鳴ラマン分光法による蛋白質に結合したアデニンヌクレオチドの構造研究

研究課題

研究課題/領域番号 08740436
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 物理化学
研究機関東北大学

研究代表者

外山 聡  東北大学, 薬学部, 助手 (60217560)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード紫外共鳴ラマン分光 / アデニンヌクレオチド / 蛋白-核酸相互作用
研究概要

本研究は、紫外共鳴ラマン分光を用いて、蛋白質(サイクリックAMP受容蛋白質(CRP)や乳酸脱水素酵素)と複合体を形成した状態のアデニンヌクレオチド(サイクリックAMP (cAMP)やNADH)の構造を明らかにすることである。これらヌクレオチドは蛋白質のアロステリックエフェクターとなっており、その構造を知ることは重要である。
260nm励起光を用いることで,CRP-cAMP混合系において,cAMPに選択的な共鳴ラマンスペクトルを測定することができた。このスペクトルより,CRPに結合したcAMPについて,そのコンフォメーションとアデニン環の水素結合状態について詳細な知見が得られた。関連実験として,CRPに結合したcGMP (cAMPと同様にCRPに結合するが,CRPを活性化しない)の紫外共鳴ラマンスペクトルも測定した。これにより,CRPに結合したcGMPについても構造情報が得られた。CRPに結合したcAMPとcGMPの構造を比較することにより,アロステリックエフェクターの構造とCRPの活性にどのような関連があるかについて,議論することができた。
一方,乳酸脱水素酵素に結合したNADHについては,蛍光の妨害により,260nm励起のスペクトルを測定することはできなかった。励起光を変化させる実験などを行ったが,現在のところ満足の行く結果は得られていない。
本研究により,紫外共鳴ラマン分光法は,蛋白質に結合したヌクレオチドの構造を研究するのに優れた手段であることが明らかとなった。現在のところ,乳酸脱水素酵素のように本法を適用し難い蛋白質もあるが,測定法の改良などにより,紫外共鳴ラマン分光法は多くの蛋白質について,それに結合した核酸誘導体の構造を研究する手段になると期待される。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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