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分子クラスター表面における光誘起反応のダイナミクスに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08740445
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 物理化学
研究機関東京大学

研究代表者

佃 達哉  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (90262104)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードクラスター負イオン / 光電子分光法 / 光解離分光法 / ホールバーニング分光法 / 電子構造異性化 / 溶媒殻構造 / 二酸化炭素 / 求核置換反応
研究概要

平成8年度には、光解離および光電子分光装置を製作し、以下に挙げる研究成果を得た。
1.二酸化炭素のクラスター負イオンの電子構造
(CO_2)_n^-(2≦n≦16)の光電子スペクトルを測定し、n=7および14において負イオンコアがC_2O_4^-とCO_2^-との間で置き換わることを見い出した。このイオンコアのスイッチングは、n=7および14において各々CO_2^-とC_2O_4^-の周りに安定な殻構造|CO_2^-…(CO_2)_6|および|C_2O_4^-…(CO_2)_<12>|が形成されることによって誘起されるものと考えられる。また、(CO_2)_6^-においては電子構造異性体間で|C_2O_4^-…(CO_2)_4|【double arrow】|CO_2^-…(C0_2)_5|という熱平衡が成立していることをホールバーニング分光法によって明らかにした。
二酸化炭素のクラスター負イオンの反応性
(CO_2)_N^-をCH_3Iと気相で反応させた結果、|(CO_2)_nCH_3I|^-(n=1-3,n≧7)を主生成物として検出した。光電子分光法および光解離分光法を用いて生成物の電子構造を調べた結果、n=1-3では分子負イオン|CH_3CO_2I|^-をイオン芯として持つのに対し、n≧7ではCO_2^-をイオン芯として持つことが明らかになった。その他のヨウ化アルキルRI(R=C_2H_5,2-C_3H_7)との反応において立体効果が観測されたことから、|CH_3CO_2I|^-はCO_2^-とCH_3Iとの求核置換反応によって生成するものと結論した。これに対してn≧7では、CH_3Iが(CO_2)_n^-クラスター負イオンの表面に吸着した構造を持つものと推察される。これらの結果は、J.Phys.Chem.誌に投稿中である。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 佃達哉: "Photoelectron Spectroscopy of (CO) _n^- revisited : Core switching in the 2≦n≦16 range" Chemical Physics Letters. (発表予定).

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 佃達哉: "Characterization of the anionic intracluster polymerization reaction product of 2-chloroacrylonitrile timers by photoelectron spectroscopy" Chemical Physics Letters. (発表予定).

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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