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星間空間における硫黄原子を含む炭素鎖イオンと水素分子の反応経路に関する理論研究

研究課題

研究課題/領域番号 08740463
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 物理化学
研究機関千葉工業大学

研究代表者

松澤 秀則  千葉工業大学, 工学部, 講師 (30260847)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード星間分子 / イオン-分子反応 / 炭素鎖分子 / 非経験的分子軌道法 / 宇宙化学
研究概要

星間分子は宇宙の進化過程を研究する上で重要な化学種で、暗黒星雲や分子雲に多く存在することが知られている。本研究では、この星間分子のひとつである硫黄を含む炭素鎖分子CnS(n=1-4)がイオン-分子反応で生成するというモデルをもとにその中間化学種CnS^+及びHCnS^+(n=1-4)の可能な異性体の構造と電子状態を調べ、さらにCCS^+,CCCS^+とH_2が反応してそれぞれHCCS^+,HCCCS^+になる過程の反応経路を特定することを目的とし、非経験的分子軌道法を用いて、反応のポテンシャル面を検討した。計算は、本補助金で購入したHP9000 715/100XCエンジニアリングワークステーションを用い、GAUSSIAN94プログラムパッケージを利用して、基底関数にDZPを選び、MP2(Full)法で行った。また大きな系の計算については分子科学研究所の計算機センターを利用した。まず、CnS,CnS^+及びHCnS^+(n=1-4)が36種、CuS^+(n=1-4)が46種、HCnS^+(n=1-4)が75種の安定構造を見いだした。また中性分子を中間体として経由する反応の可能性を調べるため、HCnS(n=1-4)の安定構造を求めたところ、74種の構造が最適化できた。結論としてどの化学種も最安定構造は直線型であり、直線構造の化学種について、CnS^+(n=1-4)と水素分子の反応の反応経路を調べた。(a)CS^++H_2→HCS^++Hの反応ではCS^+は基底状態の^2Σ^+状態にあり、直線的にH_2と反応し、HCS^+とHが解離途中の中間安定状態を経てHCS^+になる。(b)CCS^++H_2→HCCS^++Hの反応では、^4Σ^-状態にあるCCS^+にH_2が直線的に反応し、中間安定状態を経由してHCCS^++Hとなる。以下n=3,4の場合も同様であるが、CnH→CnS^+→HCnS^+→CnSというイオン-分子反応を考えたとき、n=2の場合のみ、C_2H→C_2S_+の反応がわずかに吸熱的になり、反応が進まないという結果が得られた。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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