• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

共役型官能基を有する新規ビスムトニウム化合物の構築と機能性材料への応用

研究課題

研究課題/領域番号 08740492
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 有機化学
研究機関京都大学

研究代表者

俣野 善博  京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (40231592)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードアリールビスムトニウム塩 / キラル / ジアステレオマ- / 多環共役系置換基
研究概要

1.本課題においては、非対称アリールビスムトニウム塩と求核種との反応における置換基効果を明らかにした。また、分子内にキラル中心を二つ持つ非対称テトラアリールビスムトニウム塩の化学について基礎的な検討を行った。さらに、共役型多環芳香族官能基を有するトリアリールビスムチンの合成に成功した。
2.アリールビスムトニウム塩の反応性を知る自的で、アニシル、チオアニシル、トリル基を有する非対称アリールビスムトニウム塩を合成し、チオラート、フェノキシド、スルフィナ-トとの反応における置換基効果を検討した結果、求核種はより電子不足なアリール基と優先的に反応することが明らかとなった。
3.機能性材料の中で光学活性化合物の果たす役割は重要である。我々は既に全てのアリール基が異なるテトラアリールビスムトニウム塩の一般的な合成方法を確立しているが、今回、キラル中心であるビスマス原子の異性化挙動に関する基礎的な知見を得る目的で、対イオンもしくはリガンドに別のキラル中心を持つジアステレオマ-の合成を行い、いずれも安定な化合物として単離することに成功した。定量化までには至っていないが、現在核磁気共鳴法を用いてその異性化挙動を検討中である。
4.多環共役置換基を有するビスマス化合物はこれまでほとんど報告例がなかったが、ハロビスムチンとアリールリチウム、もしくはビスムチドとヨードアレーンとのカップリング反応によりアンセトラセン、フェナントレン置換基を持つビスムチンの合成に初めて成功した。吸収スペクトルの測定により、これらの化合物におけるビスマス置換基の置換特性が明らかとなった。今後、対応するジクロリド、オニウム塩も含めて多環共役系置換基を有する一連のビスマス化合物の構造と分子内電荷移動状態の相関をさらに詳細に検討する予定である。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Y.Matano: "A New Aspect of Organobismuth Chemistrry:Synthesis,Properties,and Reactions of Bismuthonium Compounds" Bull.Chem.Soc.Jpn.69. 2673-2681 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Matano: "First Synthesis,X-ray Structure Analysis and Reactions of Alkenyltriphenylbismuthonium Salts" J.Chem.Soc.,Perkin Trans.1. 1971-1977 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Matano: "A New General Method of the Preparation of Unsymmetrical Telluronium Salts" Organometallics. 15. 3760-3765 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Matano: "A New Convenient Synthesis of Triarylbismuthanes Bearing Three Different Aryl Groups by the Grignard Arylation of Unsymmetrical Diarylbismuth Triflate-HMPA Complexes" Organometallics. 15. 1951-1953 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi