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炭素配位子からなる6配位有機テルル化合物の合成とリガンドカップリング反応

研究課題

研究課題/領域番号 08740497
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 有機化学
研究機関広島大学

研究代表者

箕浦 真生  広島大学, 理学部, 助手 (30274046)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードテルル / 有機テルル / 超原子価 / 典型元素 / 高配位 / 結晶構造解析
研究概要

炭素配位子のみを有する安定な6配位化合物はこれまでに知られていなかった。本研究では超原子価有機16族元素化合物、特にテルルに注目し炭素配位子からなる安定な6配位有機テルル化合物の創製およびその反応性の解明を目的とし、中性で非共有電子対を持たない炭素配位子のみからなる安定な6配位有機テルル化合物の合成を行った。炭素配位子として芳香族置換基、特にパラ位にトリフルオロメチル基を有するp-CF3C6H4-=Arを用い、炭素配位子のみからなる安定な6配位有機テルル化合物としてTeAr6の合成に成功した。TeAr6は対応するArLiにTeCl4を反応させることでone-potで簡便に合成出来、安定な融点320℃の結晶として単離された。TeAr6はX線結晶構造解析により6つのC-Te結合はすべて等価な正八面体構造を有していることが明らかとなり、極めて希なThの対称性を有している。TeAr6は酸素、水および光に対して高い安定性を有しており、融点以下での加熱では全く分解しないものの、350℃の加熱によりラジカル分解生成物に相当する化合物が得られ、また高圧水銀灯による6時間以上の光照射によりTeAr6以外にTeAr2,Ar2等の分解生成物が得られた。これらの挙動はこれまでの2および4配位有機テルル化合物とは全く異なっている。またTeAr6のテルル原子上はハロゲン等にも不活性であり、この6配位状態を保ったまま芳香族環上の官能基化が可能である。今後、3次元的に広がる高い対称性と剛直性、安定性を合わせ持っているTeAr6を核とし、官能基修飾が可能なことを利点とする6配位構造を機軸とする、TeAr6の多修飾機能物質の合成へと展開させる予定である。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 箕浦,真生: "Hexaaryltellurium,the First Neutral Compounds Comprising Hexaarylated Element" Angew.Chem.,Int.Ed.Engle.35. 2660-2662 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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