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原始的アリ類における社会構造の多様性とその意義

研究課題

研究課題/領域番号 08740602
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 生態
研究機関香川大学

研究代表者

伊藤 文紀  香川大学, 教育学部, 助教授 (50260683)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードアリ / ハリアリ / カスト
研究概要

西南日本に分布する各種ハリアリ類の社会構造を、営巣場所などの生態的特性とともに調査した。合計7属11種(Amblyopone silvestrii,Discotyrea sauteri,Proceratium itoi,P.japonicum,P.watasei,Hypoponera nubatama,H.sauteri,Cryptopone sauteri,Ponera komoku,P.japonica,Brachyponera chinennsis)のコロニーが採集された。これらの属は、Amblyopone属を除くと、従来働きアリによる受精・産卵は報告されていない。今回の調査でも発見できなかった。また、いずれの種類も働きアリの受精嚢は消失していた。ただし、鹿児島県以南に分布するツシマハリは、近縁の東南アジア産種の社会構造を考えると、働きアリが受精産卵していてもおかしくないが、今回の調査では確認できなかった。既に報告されているが、H.nubatamaでは有翅女王と無翅女王が繁殖していた。コロニー内の産卵女王数は、A.silvestrii,H.nubatama,B.chinennsisは多女王制であったが、他の8種は単女王制コロニーしか採集できなかった。女王アリと働きアリの卵巣小管数は多くの種でカスト間に差がなく6〜8本だが、Hypoponera属2種とB.chinennsisでは働きアリの卵巣が消失していた。またB.chinennsisの女王は24〜26本の卵巣小管を持ち、受精嚢も巨大であることが明らかになった。繁殖個体の分散という点に注目すると、3種の多女王制種は分散せず巣に居残る個体がいると考えられるが、それぞれの生息地は森林、林縁部も含めた森林、河川敷と多様で、生息地の環境との明瞭な関係は明らかではなかった。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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