研究課題/領域番号 |
08740628
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
植物生理
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研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
林 誠 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (50212155)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | マイクロボディ / グリオキシソーム / ペルオキシソーム / タンパク質輸送 / 膜透過 / レセプター |
研究概要 |
高等植物のミクロボディタンパク質には、(1)イソクエン酸リアーゼなどC末端トリペプチド配列が輸送シグナルとして働くタイプ1型と、(2)チオラーゼなどN末端延長配列を持つ前駆体として合成されるタイプ2型が存在する。ミクロボディが生理機能を維持するためには、細胞基質で合成される多くのタンパク質の中から上記の輸送シグナルを持つタンパク質を選別し、オルガネラ内部に輸送する必要がある。このようなタンパク質識別には、輸送シグナルに特異的な結合活性を有するタンパク質がレセプターとして働くと考えられる。そこで本研究では、マイクロボディタンパク質を識別するレセプターの同定を試みた。 レセプターを単離する方法として、まずYeast two hybrid systemによる検索を行った。そのために、まずGAL4のDNA結合領域とカボチャ・イソクエン酸リアーゼのC末端からなる融合タンパク質を発現するbait plasmidと、アラビドプシスcDNAライブラリーを含むprey plasmidsを構築した。ついで、両者を同時に酵母へ導入した。これまでに、5×10^5個の形質転換体についてスクリーニングを行ったが、His^+/X-Gal^+を示すものはなく、レセプターcDNAを同定するには至っていない。現在、スクリーニングを続行中である。 上記の方法とは全く異なるアプローチとして、ミクロボディタンパク質の輸送機構に欠損を持つアラビドプシス突然変異体の選抜を行った。その結果、ミクロボディの主要代謝系である脂肪酸β酸化系の活性を欠損する突然変異体の単離に成功した。この突然変異体は、細胞基質に前駆体型のチオラーゼを蓄積することから、タイプ2型シグナルを識別するレセプターもしくはその輸送機構に変異を持つと考えられる。現在、変異遺伝子のマッピングを行っている。
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