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イチジク属植物の送粉共生者が花序の発達を制御する機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 08740657
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 系統・分類
研究機関東北大学

研究代表者

横山 潤  東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (80272011)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードイチジク属植物 / イヌビワコバチ類 / 送粉共生系 / 花嚢発達制御機構 / バイオアッセイ / 生理活性物質
研究概要

イチジク属植物-イチジクコバチ類(以下コバチ類)の送粉共生系では,コバチ類がイチジク属植物の花嚢内で成長する過程で,花嚢の発達を能動的に制御している可能性が指摘されている.コバチ類がイチジク属植物の花嚢発達を制御する機構を解明することを目的として,アコウ,イヌビワおよびオオバイヌビワを用いて以下の実験を行った.制御機構の候補として,(1)コバチ類が産卵時に注入する分泌物による制御,(2)コバチ類の幼虫が継続的に分泌する物質による2つが考えられたので,(1)についてはコバチ類の雌約1000頭から取り出した生殖腺からの祖抽出液,(2)についてはコバチ類の幼虫約1000頭をすりつぶした祖抽出液を用いて,沖縄本島で自生個体を用いたバイオアッセイを行った.その結果,イヌビワおよびオオバイヌビワでは(1),(2)のいずれの祖抽出液の場合でも,注入した花嚢は未処理の花嚢に比べて長い期間落果しなかった.一方アコウでは注入した花嚢と未処理の花嚢の間に差は見られなかった.これらのことから,少なくともイヌビワとオオバイヌビワでは,コバチ類の分泌する物質が花嚢の熟期を調節する作用をもつことが示唆された.生理活性物質の同定には成功していないが,予備的なバイオアッセイから花嚢の発達制御に関わる物質は,オーキシン類似の物質である可能性が示唆された.単為結果をするイチジクでは,花嚢発達の初期に受精なしで胚乳が発達する際にオーキシンの含量が急激に増加することが報告されており,本研究の結果はコバチ類が同様の機構を用いて花嚢や小花の発達を制御している可能性を示唆している点で興味深い.

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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