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シロウリガイ種群の種分化過程に関する分子系統学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08740660
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 系統・分類
研究機関東京大学

研究代表者

小島 茂明  東京大学, 海洋研究所, 助手 (20242175)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードシロウリガイ / 種分化 / 分子系統学 / 深海性還元環境 / 冷〓水域 / 相模湾 / 南海トフラ / イントロン
研究概要

相模湾で発見された深海性二枚貝シロウリガイ(Calyptogena soyoae)集団は、単一種から成ると考えられていたが、ミトコンドリアDNAの塩基配列解析から、遺伝的に異なる2種類のタイプの個体が混在していることが示された(以下、A型・B型とする)。また、沖縄トラフ伊平屋海嶺で、A型個体のみからなる個体群が発見されている。さらに、昨年度南海トラフ竜洋海底谷からもシロウリガイが発見された。
本研究では、まず竜洋海底谷のシロウリガイ18個体について遺伝子解析をおこない、すべてA型個体であることを示した。次にA型とB型が別種であるかどうかを判定するために、十分な個体変異を示す核遺伝子上のマーカーの検索をおこなった。その結果、エロンゲーションファクター1α遺伝子のイントロン領域が、この目的に適していることがわかった。そこで相模湾29個体(A型17個体、B型12個体)、伊平屋18個体、竜洋16個体のシロウリガイについて、同領域の塩基配列を決定・比較したところ、6ヶ所で塩基配列の多型が見られた。そのうち5ヶ所で塩基組成がA・B型間で有意に異なっており、両者の間に生殖的隔離が存在することが示唆された。しかし、相模湾A型で4個体(24%)、B型で2個体(17%)、さらにA型個体のみから成る竜洋海底谷集団で1個体(6%)が、逆の型の核遺伝子を持っていた。これに対し、伊平屋では、全て個体がミトコンドリアDNAに対応する核DNA配列を示した。核遺伝子とミトコンドリアDNAの不一致は、雑種形成による遺伝子の交換に由来する可能性もある。
今後、さらに多くの個体について、遺伝子データを収集するとともに、軟体動物分類専門家との共同研究により、今回得られた結果をシロウリガイの分類に、どの様に反映させるべきかを検討する予定である。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 小島茂明: "日本周辺のシロウリガイ" 科学. 66・7. 467-469 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 小島茂明・芦寿一郎: "南海トラフ竜洋海底谷で発見された2種のシロウリガイ類" JAMSTEC 深海研究. (印刷中).

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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