研究課題/領域番号 |
08740664
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
系統・分類
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
横畑 泰志 富山大学, 教育学部, 助教授 (60222387)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 食虫目 / モグラ / Mogera / ヒミズ / Urotrichus / 個体群 / 形態 / 変異 |
研究概要 |
広島県比和町産のコウベモグラ Mogera wogura 349頭の頭骨を用いて34部位の計測を行ない、全561組み合わせの相対値の中から、雄では頬骨弓長に対する下顎臼歯列長、雌では脳頭蓋長に対する頬骨弓長の比が最も明瞭に体のサイズに依存して変化し、かつ齢の影響を受けないことを見い出した。この2形質に基づいてこれらの個体および北海道大学所蔵の日本各地の同種の個体173頭を大小2群に分け、それらの齢別捕獲数を比較し、分散定着期以前には小型の個体が、それ以降には大型の個体が、高い生存率を示すようであることを見い出し、本種の体サイズの地理的変異が、若齢個体の分散定着の難易度の地域差によって形成されるようであるという知見を得た(アズマモグラ Mogera imaizumii についても国立科学博物館所蔵の標本を用いて同様の計測を行ない、分析中である)。 また、モグラ科動物化石標本の検討のために、これらの多数の現世の個体の標本の計測値から得られた相対値を元に種の判別のための判別関数を作出した。これを用いて、国立科学博物館所蔵の静岡県産の未同定化石1点を、コウベモグラであると推定した。 比和町産コウベモグラ個体群の構造をコホート分析法により分析し、この個体群のサイズが100〜250頭前後であることなどを推定した。最近この地域で得られた本種の白化個体の標本1点を検討し、その記載を行なった。同地域産のヒミズ Urotrichus talpoides678頭の齢を臼歯の磨耗状況から推定し、齢構成の変動や繁殖状況の齢差を見い出した。 北陸地方でのモグラ類を含む小型哺乳類の分布状況についても若干の調査を行なった。 これらの成果を日本哺乳類学会など関連4学会で報告し、3編の原著論文を著した。今後もさらに数編の論文を作成し、本研究を契機とするモグラ類に関するシンポジウム(平成9年11月、比和町で開催予定)およびいくつかの関連学会で発表してゆく予定である。
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