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日本における乳歯形態の時代変化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08740678
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 人類学(含生理人類学)
研究機関長崎大学

研究代表者

北川 賀一  長崎大学, 歯学部, 助手 (70186237)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード乳歯 / 歯の大きさ / 非計測的形質 / 日本 / 時代変化
研究概要

これまでほとんど明らかにされていない日本列島住民の乳歯の形態の時代変化を、歯冠計測値、非計測的形質の2つの面から調査した。
1.歯冠計測値
乳歯歯冠の全体的な大きさは在来系弥生>渡来系弥生>縄文>古墳>江戸>現代>中世の順だった。永久歯では縄文人は現代人に比べて歯が小さいことが指摘されており(Brace and Nagai 1982)、乳歯では逆に縄文人の方が現代人より大きいことが明らかになった。現代人の乳歯と永久歯の大きさを基準として比較すると、縄文と在来系弥生は他の集団に比べ大きい乳歯と小さい永久歯を持つことが明らかである。縄文系は渡来系に比べ、永久歯においても形成が早い歯(I,M1)はあまり大きさに差がなく、遅い歯(C,P,M2)ほど小さい(Matsumura 1994)。縄文系と渡来系で乳幼児期の成長パターンに差があるのかもしれない。
2.非計測的形質
16形質の出現頻度をスミスのMMDで分析したところ、頭蓋骨や永久歯の非計測的形質の分析と同様に、縄文・在来系弥生と渡来系弥生・古墳・中世・江戸・現代日本人の2つのクラスターの差が明らかであった。個々の形質では、縄文系に高頻度な形質はMiddle trigonid crest(dm_2)とCusp 6(dm_2)、渡来系弥生〜現代日本人に高頻度な形質はShovel shape(di^1),Enamel extension(dm^2),Delta shape(dm_1),Distal trigonid crest(dm_2),Distolingual root(dm_2)であった。渡来系弥生〜現代日本人に高頻度な形質は、永久歯でもシノドントに高頻度にみられる形質だが、縄文系に多くみられた形質は必ずしも永久歯でスンダドントに高頻度にみられるわけではない。なぜ乳歯でのみ高頻度にみられるのかは現状では不明である。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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