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アンデス文明形成期人骨の形質人類学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08740683
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 人類学(含生理人類学)
研究機関国立科学博物館

研究代表者

松村 博文  国立科学博物館, 人類研究部, 研究官 (70209617)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
キーワードアンデス文明 / 形成期 / 人骨 / クントゥール・ワシ / ワカロマ / コルギチン / 形態
研究概要

1989年から1991年にペル-北部において東京大学の調査団によって発掘調査がなされたアンデス文明形成期のクントール・ワシ、ワカロマ、コルギチンの3遺跡から出土した44体の人骨について、研究補助員1名の助力を得て洗浄、整理、復元の作業をおこなった。その作業の後、形態学的所見を記載し、年齢・性別などの鑑定をおこなうとともに、人骨の形態的特徴ならびに計測データにもとづき、他の近世アメリカ先住民と比較した。コンピュータを用いて種々の統計学的分析をおこなった結果、アンデス文明形成期の人類集団の形態は、時代的に隔たっているものの、全体的には他のアメリカ先住民と共通していることが明らかになった。
一方、個体別にみると、比較的大きな形態の変異がみいだされた。出土した遺跡は神殿が栄えていた地域であり、神官貴族と平民といった社会的階級が存在していたことが知られている。このような社会的身分の違いが、人骨の形態の大きく影響しているとみられる形態の相違である。すなわち、金製品をはじめとする豊富な副葬品をともなった人骨は華奢であり、明らかに貴族的形質といえる特徴がみいだされた。この傾向は日本の江戸時代における庶民と武士階級の形質の違いに極めて酷似しており興味深い。
また人工的な頭蓋変形の痕跡も検出され、アンデス地域に広くおこなわれていた頭蓋変形の風習が形成期にまで遡ることが明らかになった。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] H.Matsumura: "Human remains from Kuntur Wasi,Huacaloma and Kolgitin sites in Peru" Bulletin of National Science Museum. D23(発表予定). (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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