研究課題/領域番号 |
08750035
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
表面界面物性
|
研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
畑 浩一 三重大学, 工学部, 助手 (30228465)
|
研究期間 (年度) |
1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 電界放出 / 電子源 / Taylorコーン / 電界放出顕微鏡 / 源体金属イオン源 / 阻止電界型エネルギー分析器 / タングステン / リチウム |
研究概要 |
リチウムを蒸着したタングステン電界放出陰極の先端では、電界の印加により微小な液体リチウムのコーンがbuild-upしたファセット上に形成されることが、我々の研究で明らかになっている。この微小コーンから電界放出された電子線は、電流密度が高いため空間電荷制限領域にあり優れた安定性を示すが、反面、Boersch効果によるエネルギー拡がりが心配される。そこで本研究では、このエネルギー分布を阻止電界型フィルターレンズエネルギー分析器(FLEA)を用いて高分解能測定することを目的に、まずFLEAの制御系の作製を行った。制御系は、加速電位上にフローティングした阻止電極の電位を光バスエクステンダーを介してア-ス側からパーソナルコンピュータ(PC)で制御すると共に、阻止電極を通過しファラデーカップに入射した電子線をA/D変換後にPCへ取り込むハードと、取り込んだデータをスムージング、微分、高速フーリエ変換(FFT)するソフトから成り、現在FFTを除く全てが完成している。そして、リチウム液体金属イオン源から放出されたイオンビームを用いてシステムの分解能チェックを行ない、加速電圧4.1KVに対してエネルギー半値幅2.7eVのスペクトルを得た。このことから分解能ΔE/Eとして6.6x10^<-4>(FLEAの設計分解能:1X10^<-4>)見積もれる。現在減速レンズ系およびFLEAを超高真空チェンバ内に装着し、リチウム液体コーンからの電界放出電子について、エネルギー分布を計測中である。
|