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MgO(110)におけるイオン結合性分子種の表面拡散の異方性

研究課題

研究課題/領域番号 08750041
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 表面界面物性
研究機関理化学研究所

研究代表者

柳瀬 明久  理化学研究所, 光物性研究チーム, フロンティア研究員 (50231650)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードイオン結晶 / 分子線エピタキシ- / 核発生 / 表面拡散 / 原子間力顕微鏡 / 塩化銅 / 酸化マグネシウム
研究概要

イオン結晶の分子線エピタキシ-成長においては,陰イオンと陽イオンからなる1〜数量体の分子が,その成長種である。MgO(001)上でのCuCl分子の表面拡散過程を明らかにするため,この成長の核発生を調べた。岩塩型構造のMgO(001)上での閃亜鉛鉱型構造のCuClのヘテロ成長は,Stranski-Krastanov(SK)型の成長様式に従う。まず,CuClの吸着層が,形成され,その後,(111)を成長面とし,CuCl[110]//MgO[110]の界面原子配置をとる島が,核発生ならびに成長する。SK型成長は,初期吸着層が,新たに清浄な基板としての役割を果たすことから,その核発生が,元の基板のステップエッジなどの表面欠陥に影響されにくい。実際に,原子間力顕微鏡(AFM)観察から,CuClの核発生場所が,MgO(001)のステップエッジの存在と直接的な関係を持たないことがわかった。従って,この成長は,核発生過程を定量的に議論するよい系である。
AFM観察により求めた,CuCl/MgO(001)の核発生密度は,5×10^7〜1×10^<10>cm^<-2>であり,基板温度が低いほど,成長速度が大きいほど,大きくなる。基板温度20および40℃で,成長速度Rを6.8×10^<-4>〜2.1×10^<-2>nm/sの間で変化させてCuClを成長させた場合の核発生密度Nの変化を調べた。両基板温度で,N〜R^χ,χ〜0.5の関係が得られた。核発生についての速度論から,臨界核サイズをi(iより大きいクラスターは安定核),また原料フラックスの完全凝縮,ならびに表面種の等方的拡散を仮定すると,3次元の島の場合χ=i/i+2.5),2次元の島の場合χ=i/(i+2)の関係式が提出されている。本研究の結果は,i=2,すなわち,成長種と考えられるCu_3Cl_3分子が,表面上での衝突により重合し,重合度3(9量体)になったときに安定核となることを示唆する。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Akihisa Yanase: "Stranski-Krastanov qrowth of CuCl on MgO(001)" Surface Science Letters. 367. L1-L7 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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