研究課題/領域番号 |
08750049
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用光学・量子光工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
三井 隆久 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (20242026)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 光ヘテロダイン法 / 旋光計 / 弾道光子 / 半導体レーザー / 糖濃度計 |
研究概要 |
光ヘテロダイン法を用いた旋光計の開発及び計測感度の理論的な考察を行った。 従来の旋光計は、牛乳などのような光学的多重散乱体の旋光度を測定する事が出来なかった。しかし我々の開発した光ヘテロダイン法を用いた干渉計測による旋光度の計測は、多重散乱体中を直進した弾道光のみを選択的に検出し、結果として、多重散乱体溶液の旋光度を測定することが出来る。本研究では、旋光度計測における感度についても研究した。従来の光強度を検出する旋光計は、信号光強度が弱い場合(200mW以下)、光検出器の熱雑音が検出限界を決める大きな要因になる。しかしながら、ヘテロダイン法を用いた電場計測では信号光強度の強弱にかかわらず常に量子限界感度が得られる事が判った。更に、局部発振光の振幅雑音を抑圧するため、差動検出法を導入し、理論限界感度に近い値を得た。したがって、我々の開発した旋光計は、光の強度が200mW以下の場合最も高感度な旋光計である。 更に、測定計の安定性を向上させるため、半導体レーザーの周波数安定化のためのレーザー周波数変調法の新しい方法を開発した。我々は、圧電素子により振動させた鏡からの反射光が周波数変調されていることに注目しや。超音波加湿器に用いられていた圧電素子を用い、607kHzで周波数変調を行った。理論的な解析を行った結果、従来からあるどの様な周波数変調法よりも残留振幅変調成分が小さい事が判った。 反射光を用いた旋光計測への発展性を考え、原子気体からの反射光の動的な振る舞いを理論的に解明した。
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