研究課題/領域番号 |
08750056
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用光学・量子光工学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
西澤 典彦 名古屋大学, 工学部, 助手 (30273288)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | スクイズド光 / 量子光学 / 非線形光学効果 / 光ファイバ / ビーム伝搬法 |
研究概要 |
1.広帯域スクイズド光検出器の製作 高速でかつ量子効率の良いpinフォトダイオードと、広帯域低雑音の増幅器を用いて、スクイズド光を広帯域に測定するためのバランス型ホモダイン検出器を設計・製作した。レーザーを用いた特性評価の結果、検出器の帯域はDC〜50MHz、又、同相成分除去比は30dB以上あることが分かった。又、この検出器を用いてショット雑音レベルの規定を行い、理論値とほぼ一致した結果を得ることができた。 2.光ファイバを用いたスクイズド光の新しい生成手法の考察 これまで、光ファイバを用いたスクイズド光の生成は、スクイズド状態の真空場と励起光が異なる出力端から出射されるため、二つの光の間の位相差が不安定で、時間的に安定なスクイズド光の検出は難しかった。本研究において我々は定偏波ファイバと偏波光分岐器を用いることによって、スクイズド光を安定に生成することができる実験系を独自に考察した。 3.新しいファイバループミラーを用いたスクイズド光の生成実験 波長1.064μmのYAGレーザーと今回考察した偏波分岐型ファイバループミラーの組み合わせを用いて、スクイズド光の高安定な生成実験に取り組んだ。その結果、スクイズド光の揺らぎを時間的に安定に測定することができた。又、生成系に組み込んだ波長板を回転することによって、揺らぎの位相依存性を観測することができ、新しいファイバループミラーの有効性を確認することができた。 4.パルス光と光ファイバを用いたスクイズド光の生成・検出過程の解析 光ファイバ中におけるパルス光によるスクイズド光の生成・検出過程をコンピュータシミュレーションを用いて解析した。解析は、光ファイバにおける非線形性や波長分散の影響を考慮して行った。その結果、観測されるスクイジング量は分散によるパルス波形の変化に大きく依存することが明らかになった。
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