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離散転位動力学法によるき裂先端近傍のメゾスケール領域の欠陥分布構造の解明

研究課題

研究課題/領域番号 08750112
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 機械材料・材料力学
研究機関大阪大学

研究代表者

中谷 彰宏  大阪大学, 工学部, 助教授 (50252606)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード離散転位動力学法 / 分子動力学法 / 転位 / き裂 / 応力拡大係数 / 破壊 / 無転位領域 / メゾメカニックス
研究概要

離散転位動力学法(Discrete Dislocation Dynamics ; DDD)を用いて,多数の個別の転位のダイナミクスの直接シミュレーションを実施することにより,き裂先端近傍のメゾスケール領域において理論的にも予測され実験においても観察されている無転位領域の形成過程とその安定性を調べ,さらに,これらの微視的な転位分布構造が応力拡大係数を遮蔽し見かけ上の破壊じん性値に影響を及ぼす点に着目し,そのメカニズムについて検討を行なう目的で研究を推進した結果以下のような独創的知見を得た.
1.外力が作用する下での転位の運動に関して,分子動力学法を用いたシミュレーションにより外力と転位速度にある関係があることを示した.さらに,この関係を表現する方程式を記述した.
2.バルクモデルに対して離散転位動力学シミュレーションを実施し,転位壁の形成などの転位群の基本的な特性を調べた.
3.き裂を導入したモデルに対して,離散転位動力学シミュレーションを実施し,転位分布によって応力拡大係数が遮蔽される場合と増幅される場合があることを明らかにした.さらに,混合モードが形成される可能性について示唆した.
これらの結果から,離散転位動力学法を用いることによって転位分布構造を力学的に扱い,同時に,その分布構造によって力学的特性の変化を追跡できることがわかった.本手法は,スケール依存型の延性ぜい性遷移メカニズムの解明といったテーマに対して有効であると考えられ,現在計画中の研究の展開によって,これらの現在未解決の問題に対して工学的に有益な成果をもたらすことが期待できる.

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 中谷彰宏: "き裂先端近傍場のメゾ領域における欠陥構造の解析" 日本機械学会講演資料集(第74期全国大会ワークショップ(1)). No.95-15(V). 148-149 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] A.Nakatani,H.Kitagawa: "Combined Simulation of Molecular Dynamics and Finite Element Method (Formulation and Application for Study on Lattice Defects)" Proceedings of International Seminar on quasi-Impulsive Analysis. A1-A12 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 中谷彰宏: "MD(分子動力学)とDDD(離散転位動力学)(転位の入れ方,動かし方)" 日本材料学会講演論文集(第2回分子動力学シンポジウム). 46-51 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 中谷彰宏・北川浩・中谷敬子: "分子動力学法による離散転位動力学のためのせん断応力と転位運動速度の関係式の導出" 材料. (掲載予定). (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 中谷彰宏・北川浩・中谷敬子: "分子動力学法によるbcc結晶中のモードII型き裂先端からの転位の発生と運動" 材料. (掲載予定). (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 中谷彰宏・北川浩・杉崎誠: "離散転位動力学法によるき裂先端近傍応力場の遮蔽効果の検討" 日本機械学会講演論文集(第74期通常総会講演会,). (掲載予定). (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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