研究課題/領域番号 |
08750122
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械材料・材料力学
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研究機関 | 宮城工業高等専門学校 |
研究代表者 |
佐藤 一志 宮城工業高等専門学校, 機械工学科, 講師 (80235324)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 界面き裂 / き裂進展 / モアレ法 / 脆性材料 |
研究概要 |
脆性材料の高靭化技術が、構造材料に新しい選択肢を与えるものと期待され、活発に研究されている。特に、繊維複合強化が脆性材料の高靭化に最も有効な手法として各種の母材に適用されてきている。このような、繊維複合強化においては繊維と母材の間の界面き裂進展が重要な役割を演じることが指摘されており、界面き裂進展挙動の破壊力学的検討が急務の課題となっている。 そこで本研究では、繊維複合脆性材料における繊維と母材の界面のき裂進展挙動の解明を目指して、脆性材料と繊維材料の界面に進展するき裂を解析することを目的とし実験ならびに数値解析を行った。実験は、脆性材料、繊維材料を用いて模擬界面試験片を作成し、これを用いて開口型ならびにせん断型のき裂進展試験を実施した。開口型試験には三点曲げ試験片を用い、せん断型き裂進展は非対称三点曲げ試験片を用いた。また用いた材料は、比較的入手の容易である石膏とエポキシ樹脂を用いた。さらに、本研究では、界面き裂をより高精度に観察するために、モアレ法と画像解析を併用した測定システムを開発した。また、有限要素法による数値解析を実施し、界面近傍の応力分布に関する検討を加えた。その結果、界面き裂進展挙動には、界面を形成する材料の破壊靭性ならびに弾性率が重大な影響を及ぼすことが明らかとなった。せん断型の場合に顕著な影響が観察された。さらに、実験の結果、本研究で開発したモアレ法と画像解析を併用した測定システムにおいてさらなる改良により、より高精度な解析が可能になることが予測され、今後さらに開発を進めることとした。また、本研究期間内には、一種類の材料の組み合わせのみの実験であったが、ここれ用いた実験手法を用いて種々の材料の組み合わせや界面の状態における界面き裂進展挙動の解析が可能であることがわかった。
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