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熱ドリフトフリー結晶格子ナノスケールの開発と格子NCマシーンへの適用

研究課題

研究課題/領域番号 08750138
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 機械工作・生産工学
研究機関長岡技術科学大学

研究代表者

明田川 正人  長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (10231854)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード走査型トンネル顕微鏡(STM) / 比較測長 / 結晶格子スケール / 回析格子 / 熱ドリフト / 極低熱膨張ガラス / 超精密位置決め / ロックインアンプ
研究概要

無応力状態の結晶格子表面の格子間隔は約0.2nmで安定しており,これは普遍的な長さ規準になりうる.また,走査型トンネル顕微鏡(STM)は,大気中で原子像を捉えることのできる顕微鏡である.そこで,結晶格子間隔をスケールとし,STMを検出器として組み合わせれば,サブnmオーダの分解能のリニアスケールが製作可能である.本研究ではこのリニアスケールの開発と格子間隔を基準としたNC加工機の可能性追求のために以下の事項を試みた.
(1)熱ドリフト誤差の低減とSEM基準回析格子との比較測長
STMによる測長・位置決めにおいて熱ドリフトが最大の誤差要因である.そこで,極低熱膨張ガラスセラミクスを用いたSTMと恒温水循環恒温セルを試作した.セル内の温度変動を0.05℃以下とすることに成功し,この中に試作したSTMを設置したときの熱ドリフト速度は従来に比べて1/100に減少し,1nm/h以下となった.さらに,測定軸とラスター走査のFAST軸を一致させ,光波干渉計で校正されたSEM基準回析格子のピッチ測定をグラファイト結晶格子間隔を基に行った.光波干渉計での検定値(240nm)とグラファイト結晶格子間隔を基準とする測定値は1%以内の誤差で一致した.これらの試作・実験により結晶格子スケールにおいて熱変形誤差をほぼ排除できる見通しを得た.
(2)STM探針の原子頂点への静止制御のための基礎検討
STM探針の高速ディザ-走査とロックイン検波法を用いて結晶格子像のXY軸の微分像を得,それを基に位置決めを行う方式の検討を行った.ロックイン検波法でのS/N比の向上を図り,良好な微分画像を得ることができ,位置決めのためのセンシングの見通しを得た.

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 明田川正人: "結晶格子を基準とする微小長さ測定(第1報)-2次元FFTによるSTM画像のゆがみ成分の抽出とその補正-" 精密工学会誌. 63・1. 108-113 (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Masato Aketagawa: "One micrometer range comparative length measurement using regular crystalline lattice and dual tunneling unit STM" Journal of Vacuum Science and Technology B. (掲載待ち). (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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