本研は回転弾性ディスクとケーシング容器内流体の旋回流れとが連成して発生する流体関連の不安定振動に関して、その安定性と励振メカニズムを解析計算により明らかにしたものである。構造系の回転弾性ディスクの方程式はKirchhoff-Loveの薄板の理論より基礎方程式を導出した。また、流体系の間隙旋回流れの方程式は、Navire-Stokes方程式より、隙間流れ近似を用いることにより基礎方程式を導出した。そして、これらの方程式より回転弾性ディスクの面外振動と間隙旋回流れが連成した物理モデルを表す微分方程式を導出した。そして、ディスク平衡位置周りでディスクが微小振動変位で振動していると仮定して線形化を行い、ガラーキン法と動的安定判別法を用いて平衡位置周りの各回転数における回転弾性ディスクの安定解析を行った。そして、解析と平行して行った振動特性実験の実験結果と比較検討して不安定振動の励振メカニズムを明らかにした。
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