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圧電材料を用いた新しい平面型トンネリングデバイスの製作法および動作特性の研究

研究課題

研究課題/領域番号 08750356
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 電子・電気材料工学
研究機関金沢大学

研究代表者

北川 章夫  金沢大学, 工学部, 助教授 (10214785)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード電子トンネリング / トンネル電流 / 表面弾性波 / 圧電性 / 強誘電体 / ナノ構造
研究概要

1.素子構造の提案
圧電材料の上に電子トンネリングを起こすための1対の電極を形成し、もう1対の電極に印加した電圧によりトンネル電流を変調するタイプの新しい論理デバイスを提案した。電極配置により相補的な2種類の入出力特性を持つデバイスを構成する事が可能である事が分かった。
2.圧電性基板
基板圧電材料として、チタン酸バリウムやニオブ酸鉛などほとんどの強誘電体が使用可能であることが分かった。実用化のためには、単結晶で薄膜化出来る材料が望ましい。チタン酸バリウムの圧電定数テンソルを用い、自発分極を考慮して外部電界の1次と2次の項を持つトンネルギャップ対入力端子間電界強度の関係式を得た。
3.直流特性
出力電極間のトンネル電流の大きさを弾性トンネリング確率より計算した。トンネリング確率の計算では、高電界下のFN電流の影響が大きく、有効質量の変化を考慮したシュレディンガー方程式を直接数値積分する必要があることが分かった。電極端形状を考慮した3次元トンネリング確率の計算およびその電子波数空間での積分は実質上不可能であっため、電極の無限平面近似を仮定した上で、デバイスの出力特性を算出するためのシミュレーションプログラムを作成した。以上の圧電性およびトンネル電流のデータより、本研究により提案するデバイスの直流特性が予想される。特に、入出力利得の大きさを表す相互コンダクタンスは、従来の半導体素子に比べて巨大な値が得られた。しかし、この値については、現在、材料の疲労や破壊を起こさない電圧範囲についての考察を行っているところであり、さらに研究を深める必要がある。
4.製造方法の検討と応用
これまでの研究で得られた知見をもとに、素子の試作を行うために必要な設備について調査したところ、まだ製造技術としての実用段階には入っていないが、電子ビームリソグラフィや走査型プローブ顕微鏡技術を用いてデバイスの製作ができる可能性があることが分かった。また、本デバイスを用いた巨大集積回路のための機能ブロックの構成法について現在検討中である。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Y.Masaki,M.Suzuki,A.Kitagawa: "On the viscosity change in strong and fragile glasses" Thermochemica Acta. 280/281. 393-400 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Masaki,A.Kitagawa,M.Suzuki: "Study of glass transition based on the fragmentation model" Materials Research Society Symp.Proc.398. 369-374 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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