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結合三重量子井戸構造における光非線形性

研究課題

研究課題/領域番号 08750360
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 電子・電気材料工学
研究機関名古屋大学

研究代表者

山口 雅史  名古屋大学, 工学部, 助手 (20273261)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード非対称三重量子井戸 / 光非線形 / 三準位共鳴 / ポンプ・プローブ法 / トンネル / フェムト秒レーザー
研究概要

GaAs/AlGaAs非対称三重量子井戸構造(ATQW)の励起子ピークに対する透過光強度の入射光強度依存性を測定し,ATQWの透過光非線形性を観測した.(入射・透過光強度の絶対値はレーザーパワーメータによって測定)この光非線形性は,単一量子井戸構造を測定試料として用いた場合には観測されず,ATQW特有の現象であると考えられる.また,ATQWにおける光非線形性が発生する入射光強度は,入射光の波長により異なり,中心に位置する井戸に起因する励起子ピーク波長において,最も低い入射光強度で,光非線形性が得られることがわかった.このことは,中心の井戸における電子の波動関数が両側に存在する井戸にしみだしており,これにより励起された電子が隣接した井戸へと移動し,その移動した電子と,有効質量が重く井戸内に局在した正孔とが量子井戸間に電界を発生させ,この内部電界が個々の量子井戸における三準位共鳴を誘起し,光定数(吸収係数)を変化させたものと考えられる.
また,この試料に対する光非線形性の時間応答を調べるために,フェムト秒レーザを用いたポンプ・プローブ法により透過光強度の時間依存性を測定した.実験結果から,光が入射して約9ピコ秒で,励起された電子が隣接した井戸へとトンネルし,非線形性が得られ,そして励起された電子のライフタイムは約35ピコ秒であることがわかった.これらの結果から,ATQWがピコ秒オーダでの機能デバイスに応用できるものと期待される.

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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