研究課題/領域番号 |
08750384
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
|
研究機関 | 核融合科学研究所 |
研究代表者 |
柳 長門 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 文部教官助手 (70230258)
|
研究期間 (年度) |
1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 複合超伝導導体 / 素線間結合電流 / ホール素子 / 時定数 / 交流損失 / 核融合 |
研究概要 |
高純度アルミニウムを安定化材とし、無酸素銅をシース材として用いた浸漬冷却型複合超伝導導体(サンプル長さ:500mmおよび250mm)の表面の各部に極低温用ホール素子を多数貼り付け、外部磁場を変化させたときに生じる結合電流による導体表面磁場の変化を調べた。液体ヘリウムを用いた極低温環境および外部磁場印加のために、核融合科学研究所低温実験棟設置の超伝導導体試験装置を利用した。この装置は外径約1m、最大9Tまでのバイアス磁場を発生できるスプリットコイルを有している。今回の実験では、スプリットコイルの磁場は3Tまでとし、この磁場までのランプアップおよびランプダウン、また、この磁場からの遮断を行うことによって外部磁場を変化させた。サンプル導体表面のホール素子出力とサンプルから十分離れた位置における真空磁場強度とを差動増幅することにより、導体の局所的磁化およびその時定数を求めることができた。ここで、磁化分布の導体断面方向依存性は、1次元の磁気拡散方程式を解いて得られるものにほぼ近いことが認められた。ただし、サンプル長さの違いによる磁化の変化は顕著に観測されず、計算による予測とずれがあるこが認められた。 今回測定を行った導体の場合、超伝導素線にかかる変動磁場はアルミニウム安定化材による磁気遮ヘい効果によってその強度が変化し、結果として結合電流の時定数に変化が生じる。そこで、このことを調べるために、導体からアルミニウム安定化材のみを取り除いて同様の測定を行い、フル導体の場合との違いを調べた。その結果、アルミニウム安定化材を取り除くと時定数が長くなることが認められ、定性的な解析と一致を見せていることがわかった。
|