研究課題/領域番号 |
08750390
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子デバイス・機器工学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
本郷 哲 東北大学, 工学部, 助手 (80271881)
|
研究期間 (年度) |
1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | SAW / SAWデバイス / モード結合理論 / 等価回路 / 導波効果 / 回折効果 / 電極反射 / SAWフィルタ |
研究概要 |
弾性表面波デバイス(SAWデバイス)は通信機器の重要な電子部品となっておりその簡単な解析法が求められている。簡単な解析手法として、従来からモード結合理論に基づく等価回路が用いられているが、通過帯域周辺の挿入損失が一致しないという点が問題があった。そこで、本提案者は、モード結合理論に基づいてSAWデバイスを解析する際に、自由表面に比べ伝播速度の遅い電極部を導波路と見倣して導波モード毎に解析することにより、解析精度の向上を図った。 本研究の結果、以下の実績が得られた。 1.導波モードを考慮したモード結合理論に基づくSAWデバイスの解析法の開発 SAWデバイスに所望の周波数特性を与えるために、交差長重み付けIDTが用いられるが、SAWの回折、電極反射の効果により単純な解析をすることはできない。IDT部は周辺に比べSAWの伝搬速度が遅いため、一種の導波路とみなすことができ、導波路とみなすことで、SAWの回折効果を考慮することができる。また、モード結合理論に基づく等価回路により電極反射の効果を含めることができる。本研究によって、モード結合理論と導波路理論を含めたSAWフィルタの等価回路が示され、従来なかった回折と電極反射の二つの効果を含めた解析が可能となった。 2.設計 本方法を用いることにより、任意に電極の材料、膜厚、重み関数を与えて、計算機上で簡単に解析を行うことができる。本研究によってSAWフィルタを設計する際に様々な電極形状についてリアルタイムでその特性を評価することができるようになった。 3.実験による本解析法の評価 本解析法で得られた解析結果と実験結果は一致し、本解析法の妥当性を確認することができた。
|