• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

ATMネットワークにおけるトランスポート・プロトコルの性能について

研究課題

研究課題/領域番号 08750442
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 情報通信工学
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

川原 憲治  奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学センター, 助手 (40273859)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードATM / スループット解析 / 待ち行列理論 / ソースの飽和状態 / 選択セル廃棄 / Tail Dropping(TD) / Early Packet Discard(EPD) / Tcp / IP
研究概要

現存のインターネットを司るプロトコルであるTCP/IPのトラヒック転送単位はパケットと呼ばれ、その下位層に位置するATM(非同期転送モード)層では、53バイトの短い固定長のセルに分割、転送される。セル分割によってATM網でのスループット特性が劣化する事がシミュレーションにより確かめられている。
本研究では、まず、待ち行列理論を用いて、ATM網におけるスループット特性を解析的に導出した。従来の研究では、ATMスイッチで廃棄されたセルを再送する場合のスループット解析はなされていたが、パケットを再送の単位とした場合の解析はされていなかった。これは、解析で扱う状態数の多さに起因したものであったが、本研究では、送信ソースにおいて飽和状態を仮定する事により、解析困難さを克服し、簡易に計算できる方式を提案している。本解析による数値結果より、パケット長に対してATMスイッチのバッファサイズが比較的小さいと、極端に性能劣化を引き起こす事が明らかにされた。これは、パケット中の一つのセルでも廃棄されると、受信側では、そのパケットを認識する事ができず、結局該当パケットの再送を送信ソースに要求する為である。
その欠点を克服する為に、あるパケットでセルが廃棄されたら、それ以降の同一パケットに属するセルを強制的に廃棄する選択セル廃棄方式が提案されている。次に、選択セル廃棄方式を適用した場合のスループット解析を上記の解析手法を拡張して行い、性能改善度合を明らかにした。先に示した方式は特にTail Dropping(TD)と呼ばれるが、さらに、バッファの格納セル数に応じて、パケットの先頭から強制廃棄するEarly Packet Discard(EPD)がある。ここでは、前者に絞って解析を行った。数値結果より、バッファサイズが小さくても、TDを適用する事により、劇的にスループットを改善できることが明らかになった。今後はEPDの場合も解析する予定である。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] K.Kawahara: "Throughput Analysis in Transport Layer over ATM Networks" Proceedings of IEEE GLOBECOM'96. 490-496 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] K.Kumazoe: "Analysis of Packet Loss in Transport Layer over ATM Networks" Proceedings of IEEE GLOBECOM'96. 42-49 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 築谷 直紀: "ATM網における選択セル廃棄方式のスループット解析" 電子情報通信学会技術研究報告. SSE96-119. 7-12 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi