研究課題/領域番号 |
08750444
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
情報通信工学
|
研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
都築 伸二 愛媛大学, 工学部, 助手 (60236924)
|
研究期間 (年度) |
1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 伝送符号 / スペクトル拡散通信 / 拡散符号 / 電灯線データ通信 / DS / SSMA / ネットワーク / 通信プロトコル |
研究概要 |
以下の2点の成果を得た。 1.伝送符号化拡散符号 従来の研究では、FMファミリ符号と呼ばれる伝送符号により符号化された拡散符号(FM符号化拡散符号と呼ぶ)が本研究者により提案されていたが、同時通信可能局数が3局以下に制限されるという制約があった。本研究では、従来から知られている反対称系列を拡張定義することにより、従来ではできなかったスペクトル形状の制御が可能な拡散符号を新たに開発した。同符号は、FM符号化拡散符号よりも相互相関特性が優れているため、同時通信可能局数を大幅に増加できることが明らかになった。 通信プロトコル 従来のイーサネット等に代表されるCarrier Sense型のTDMA方式LANの場合は,輻輳時にレスポンス特性が急激に低下するという欠点がある。本研究では本研究者が提案しているNP-CSSS/OD(Non-persistent Carrier Sense Spread Spectrum with Overload Detection)と呼ぶCarrier Sense型のSSMA方式通信プロトコルのスループット及び遅延特性について解析的に検討した。その結果、トラヒックの低い場合にはTDMA方式の方がSSMA方式よりもスループット及び遅延特性は勝るが、トラヒックが高くなるとその優劣が逆転することを示し、そのトラヒック量のしきい値を明らかにした。従って、トラヒックに応じてTDMAとSSMAを切り替えて使用する通信プロトコルが、有効であるという新たな知見を得た。 上記成果を実証するうえで、実験ネットワークの構築が必要である。本研究では、その準備として、送信器および信号伝送はハードウェアで行い、受信信号処理は、オフラインでワークステーションで行う実験環境の整備を完了した。この構成にすることで、拡散符号や通信プロトコルのさらなる改善に柔軟に対応できると考えられる。
|