研究課題/領域番号 |
08750485
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
システム工学
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
萩原 将文 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (80198655)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | ニューラルネットワーク / 自己組織化 / 連想メモリ |
研究概要 |
本研究の目的は、アナログ信号を扱えるニューラルネットワーク連想メモリを構築することである。本研究では、情報を分散表現し、記憶することのできる2層構造の新しい複数勝者自己組織化ニューラルネトワークモデルを考案した。従来の自己組織化ニューラルネットワークでは情報を局所表現するものがほとんどであり、多くの問題点を有していた。提案ニューラルネットワークモデルでは新しいダイナミクスの導入などにより、情報表現効率が高く、記憶の面でも大容量かつ頑健な分散表現方式を用いることに成功している。分散表現にはこの他にも、類似な情報を表現できるという利点を有している。 提案モデルの情報処理には記憶過程と想起過程の2つがある。記憶過程では入力情報を分散表現層で分散表現し、それらの関係を層間重みで学習する。想起過程では入力情報の分散表現を形成し、入出力層でそれに最も近い記憶パターンを想起する。学習は誤差訂正学習アルゴリズムを用いている。このようにして提案モデルは、連想記憶とパターン分類の2つの機能を併せ持っている。計算機シミュレーションにより提案モデルの特性、すなわち、記憶容量、耐雑音特性、耐故障特性などについて詳細に検討を行った。例えば記憶容量に関しては、二次元アナログ値パターンの場合、分散表現層ニューロン数の2倍程度あることや雑音入力や故障に対してもロバストであることが判明した。 今後は、理論的解析や視覚系などへの応用などを行う予定である。
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