研究概要 |
予見制御のための汎用性・拡張性を有するソフトウェアを,オブジェクト指向に基づくソフトウェア・モジュール化の観点から開発した.開発手順および内容は次の通りである. 1.ソフトウェア開発環境の構築 ソフトウェア開発のためのプラットホームとして補助金により購入した設備備品(ワークステーション)上に,インターネット環境,プログラミング環境を整備した.本研究では基本方針として,オブジェクト指向ソフトウェア開発,そして最終的には開発したソフトウェアをインターネット上で公開することを目指しているため,現状でこの目的に最も合致していると思われるJava言語を主要プログラミング言語として採用した. 2.予見制御ソフトウェアの設計 (1)モジュール化に基づくソフトウェア・モジュールの開発 ソフトウェア全体を,各機能ごとにモジュール化された部品群の統合として設計した.その結果,次の二つのモジュールに分けた構成となった. (2)予見制御アルゴリズム・モジュールの開発 このモジュールの機能は,予見制御アルゴリズムの数値計算であり,本制御ソフトウェアの核となるモジュールである.現状のJavaでは実行速度面で不利であるため,C言語を用いJavaネイティブ・メソードとして実装した. (3)ユーザーインターフェース・モジュールの開発 このモジュールは,予見制御設計数や表示条件等ユーザーがグラフィカルに簡単に操作・変更できるようにするためのものであり,Java抽象ウィンドウツールキットを用いて,WWWブラウザ上に実現した. また,これらのソフトウェア・モジュールの具体例によるデモ用として,移動ロボット・シミュレータを現在制作中であり,今後はこのデモ用ツールも含めWWW上において公開していく予定である.
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