研究課題/領域番号 |
08750672
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
土木環境システム
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研究機関 | 熊本工業大学 |
研究代表者 |
上野 賢仁 熊本工業大学, 工学部, 助手 (50269106)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 都市気候 / 熱環境解析 / 環境情報 / エキスパートシステム / GIS |
研究概要 |
都市熱環境に関連する情報や解析手法を整理・統合し、利用しやすい解析システムの構築を試みた。このために、まず都市熱環境を決定する要因、解析手法、必要な情報、評価指標について整理し、解析システムの基本的な構成について考察した。次に、熊本市をケーススタディー対象として、環境情報システムの技法を利用することにより熱環境を解析するために必要な情報の整備を試みた。具体的事例として、熊本市の熱環境を解析・評価し、都市熱環境解析システム(エキスパートシステム)の構築に関する課題について考察した。以上の結果として、熱環境の解析に必要な情報を整理・統合し、必要に応じて情報を加工し表示することが可能になった。今後の課題として、試験式などの導入による各情報間の関連づけや計算手順の改善、情報の収集等の改善を図ることが考えられる。本研究で得られた成果から、必要な情報や解析手法を一つにまとめ「都市熱環境解析システム」を構築することによって、現状の熱環境を簡単に把握・評価できるという点で有用性が認められた。一方、グリーンベルトの設置等の具体的な対策については、その効果を代替案の検討を含めて定量的に評価するという点で課題が残っている。この点については、今後の研究展開として、数値シミュレーションによって色々なケースに対する計算を行い、その結果をデータベース化する方法等が考えられる。また、本研究で構築した解析システムを基本として、数値データだけでなく画像データや文字情報等の同様に集積することも考えられる。都市熱環境に関する数値情報や画像情報、数値シミュレーションによる計算結果、文字情報等をさらに統合・整理することによって、将来予測や方策決定に役立つような「知識データベース」に発展することができれば、都市熱環境の対策と効果の具体的な評価に十分役立つようなシステムの構築が可能になるものと考えられる。
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