研究課題/領域番号 |
08750676
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
有川 智 東北大学, 工学部, 講師 (00212639)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 仕上材料 / 表面性状 / 知覚 / 疑似材料 / 視覚 / 触覚 |
研究概要 |
建築空間を構成する材料の表面性状に対する知覚を、視覚・触覚の視点から捉え、それぞれの知覚特性や相互作用を明らかにすることによって、人間が日常経験する知覚エラー(日常の場面で材料表面の知覚と行為等の間に不整合が生じ、実際の生活に何らかの不都合が生じる現象)の実態とその原因を把握することを目的とした調査を実施した。また、ここで明らかとなった知見に基づいて、知覚エラーの理論モデルに関して幾つかの検討を行った。 1.知覚エラーの事例調査 様々な場面において、はじめて体験する空間の知覚とそこにおける行為に関する生態学的調査を行った。実際の生活場面における知覚や行為の事例調査を収集した後、知覚と行為の乖離を特徴づける事例(例えば、床の滑り)の抽出を行った。 2.視・触覚の相互作用に関する実験 実際に空間を構成している各種インテリア材料を対象として、その視覚・触覚に関する手がかりを独立して或いは組み合わせて提示し、その知覚の特性や相互作用の一端を明らかにした。その結果、視覚と触覚による評価と実際の物性値の間には、高い相関がみられるものの、同時にそのギャップも認められた。特に、視覚による評価においては様々な要因が影響しており、現在その詳細についての実験を計画している。 3.知覚エラーの理論モデルに関する基礎的検討 知覚戸行為の適切なカップリングがなされないとき、知覚エラーは顕現化する。この現象を知覚情報の抽出と行為との関係を軸に説明する枠組みを構築するための基礎的な検討を行った。
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