• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

セラミックス固溶体の相分離によるナノメーターレベルでの微構造制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08750797
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 無機材料・物性
研究機関豊田工業大学

研究代表者

荒川 修一  豊田工業大学, 工学部, 助手 (90278391)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードスピノ-ダル分解 / 核生成-成長 / 相分離 / 保持力 / 変調構造 / 微構造制御
研究概要

本研究課題では、既知または未知の酸化物系セラミックス固溶体の相分離についての知見を得ることを目的とした。既知の系としては、詳細な検討が行われていないLiFe_5O_8-LiAl_5O_8系に着目し、その相分離挙動と磁気的特性の変化について検討を行った。固相法により1250℃で焼成して得られたLi(Fe,Al)_5O_8単相固溶体をCook and Hilliardの理論に基づいて計算した化学スピノ-ダル線の内外の領域でアニーリングし、その相分離挙動の検討を行った。化学スピノ-ダル線内の1000℃でアニーリングしたLi(Fe_<0.5>Al_<0.5>)_5O_8のX線回折ピークの両側には、アニーリングの進行とともにサイドバンドが生じ、その位置と強度は変化した。生成したAlリッチ相とFeリッチ相の2相の固溶体の格子定数は、アニーリングとともにスピノ-ダル分解に特有な連続的な変化を示した。一方、化学スピノ-ダル線外の1000℃でアニーリングしたLi(Fe_<0.68>Al_<0.32>)_5O_8では、誘導期間200hでAlリッチ相の析出が見られたが、それ以後のXRDピークの位置の変化は見られず、核生成-成長型の相分離をした。磁気的特性では、1000℃で200hアニーリングし、スピノ-ダル分解させたLi(Fe_<0.5>Al_<0.5>)_5O_8の保持力が相分離前の約10倍に増加する事が明らかとなった。核生成-成長型の相分離では、保持力の変化は見られなかった。この保持力の増加は、スピノ-ダル分解により生じていると考えられる、非磁性相(Alリッチ相)と磁性相(Feリッチ相)がナノメーターレベルで交互に現れる変調構造によるものであると考えられる。すなわち、Feリッチ相がAlリッチ相によって囲まれ磁壁がピン止めされるためであると考えられる。この考察は、TEMによる微構造観察で確認する予定である。また、ゾル-ゲル法によるプロセッシングの検討も併せて着手中である。
固相法による新規スピノ-ダル分解系の探索も各種複酸化物で検討中であるが、新たな知見は得られていない。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi