研究課題/領域番号 |
08750799
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機材料・物性
|
研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
植田 尚之 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助手 (00261123)
|
研究期間 (年度) |
1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 透明導電体 / 電子構造 / β-Ga_2O_3(酸化ガリウム) / バンド計算 |
研究概要 |
〈物質系〉 β-Ga_2O_3単成分系および、(Zn・Cd)_2GeO_4系について研究を行なった。 〈物質合成および特性評価〉 β-Ga_2O_3系……FZ法による単結晶を合成し、合成条件を変えることによって、電子キャリア濃度をコントロールすることに成功した。(0〜5.2X10^<18>cm^<-3>)キャリア濃度の増大に伴い、バンドギャップは4.79eVから4.84eVまで増大した。また、RF-スパッタリング法により薄膜を合成したが、結晶性が不十分で十分な電気伝導度は得られなかった。 (Zn・Cd)_2GeO_4系……RF-スパッタリング法によりZn_2GeO_4およびCd_2GeO_4の薄膜合成に成功した。この内Cd系では電気伝導度100S/cm程度の薄膜を得たが、バンドギャップは約3.1eVであった。一方、Zn系では十分な電導性は得られなかった。固溶系では、まだその特性が充分明らかになっていない。 〈電子構造評価〉 Tight-Binding法によるエネルギーバンド計算により、β-Ga_2O_3の電子構造が明らかになった。伝導帯の底および価電子帯の頂上は共にΓ点にあり、直接許容ギャップは4.63eV(E//c)および4.85eV(E//b)である。伝導帯の底は6配位のGa4s軌道から、価電子帯の頂上は酸素の2p軌道から構成されていることが明らかになった。
|