研究概要 |
油圧サーボ式高速負荷試験機を用いて,10^0s^<-1>〜10^3s^<-1>の歪速度範囲(負荷速度では0.01m/s〜12m/s)において,自動車構成材料としての使用が検討されている5種類のAl-Si-Mg系合金について,引張特性値の歪速度変化を調べた結果,以下の知見を得た。 (1)5種類の供試材とも,0.2%耐力及び引張強さともに歪速度の増加とともに増加する傾向にある。 (2)5種類の供試材とも伸び及び絞りともに歪速度の増加とともにわずかながら増加する傾向にある。 (3)破面はディンプル破面で,その大きさは歪速度の増加とともに粗大化する傾向にある。 なお、今回実験を行った歪速度範囲における強度の支配機構は「熱活性化過程」であり、今までに提案されている「熱活性化過程」における強度と歪速度とを関係付ける構成式の本供試材への適用の可否を調べることが重要であると考える。
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