• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

定速度ひずみ状態における腐食電位振動の解析

研究課題

研究課題/領域番号 08750843
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 材料加工・処理
研究機関大阪府立大学

研究代表者

井上 博之  大阪府立大学, 工学部, 助手 (40203252)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード腐食電位振動 / 電気化学ノイズ / 孔食 / 応力腐食割れ / 逆電位設定
研究概要

塑性変形を生じている荷重域では、ひずみ速度が大きいほど腐食電位振動の発生頻度が大きかった。ただし、電位振動の発生頻度と微小き裂や微小食孔の生成の間に、直接的な相関はなかった。また、電位振動の発生時間は、ひずみ速度に関わらずポアソン分布に従っていた。したがって、個々の電位振動(つまり、対応する局部アノード溶解)は、互いに独立した事象と推定される。
以上の結果は、電位振動が多数生じたとしても、対応するアノード溶解量が一様に小さければ、微小き裂や微小食孔の生成には至り得ないことを示唆している。この点を明らかにすることを目的として、個々の電位振動から、対応する局部アノード電流を推定する方法を創案した。まず、自然浸漬状態において発生した電位振動波形をA/Dコンバータを用いて測定する。ついで、D/Aコンバータを用いて波形を再生し、ポテンショスタットを介して、同じ実験条件下にある試験片に電位振動を逆設定する。この際、試験片と対極の間で生じる電解電流は、自然状態において生じている局部アノード電流に等しくなる。この方法を用いて解析をおこなった結果、推定された局部アノード電流の-の電気量に相当する溶解量と、実際に生じた微小食孔(半径10μm以下)の体積とは良い一致を示すことが判明した。さらに、微小食孔の生成に対応している電位振動は、従来から報告されてきた変動パターン(Type I)ではなく、卑側電位で一定の停滞時間を有している電位振動(Type II)であることを見いだした。鋭敏化した試験片に、定速度ひずみを付与して同様の測定をおこなったところ、実際に応力腐食割れが生じる場合においてのみ、き裂発生の前段階でType IIの電位振動が発生することが確認された。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 井上博之: "腐食電位振動の逆設定による局部アノード電流の推定" 材料と環境. Vol. 45 No. 12. 717-724 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi