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表面化学修飾による気体分離用高分子膜の選択性制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08750891
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 反応・分離工学
研究機関山口大学

研究代表者

田中 一宏  山口大学, 工学部, 助手 (30188289)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード気体分離膜 / オレフィン / パラフィン / 銀イオン / 表面修飾 / 光重合法
研究概要

本研究では、高分子膜表面のみに官能基を導入して気体分離性能を制御できるかどうかを明らかにするために、膜表面を化学的に改質して気体選択性及び透過性がどのような影響を受けるかを調べた。特に、乾燥条件において高い性能を発揮するオレフィン/パラフィンの気体分離膜の開発を目指して、ポリイミド膜にAg^+を導入した膜を作製し、混合ガス透過実験で選択性及び透過性を評価した。Ag^+が乾燥状態でもオレフィンに対して高い親和性を示すかどうか調べるために、ポリエチレンオキサイド(PEO)セグメント化ポリイミド膜を硝酸銀水溶液に含浸させ、ミクロ相分離しているPEO相にAg^+を導入した膜を作製した。この膜のオレフィンに対する溶解度選択性は、乾燥状態でも80%増加することがわかった。拡散選択性は逆に60%減少した。これはオレフィンがAg^+と強く相互作用するためと考えられ、Ag^+を膜表面のみに導入することで選択性を向上できることを示唆する。そこで、光官能基であるベンゾフェノン基を有するポリイミド膜に、スルホン酸基含有試薬の水溶液中で紫外線を照射後、硝酸銀水溶液に浸漬した。この膜の選択性は処理前とほぼ同じであった。紫外線の強度を大きくしても同じであった。これは膜表面のベンゾフェノン基濃度が小さいためと考えられる。また、メチル置換フェニレンジアミンからなるポリイミド膜表面をH_2プラズマで処理し希硫酸に浸漬後、硝酸銀水溶液に浸漬して得た膜の選択性も向上しなかった。ポリイミド膜表面のみにAg^+を静電的に固定できるスルホン酸基を高濃度に導入すれば、選択性は向上すると考えられるが、その方法としては、光反応を利用するよりも固体膜表面での反応、たとえば臭素化、により膜表面を化学的に活性化させてからスルホン酸基含有試薬と反応させる方が適当であることがわかった。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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