研究課題/領域番号 |
08750952
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
工業物理化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
作花 哲夫 京都大学, エネルギー理工学研究所, 助手 (10196206)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 赤外多光子解離反応 / 熱レンズ法 / 反応速度論 / 同位体分離 / クロロフルオロカーボン / 光熱分光法 / 振動緩和 |
研究概要 |
同位体は化学的性質の類似性のためその分離は一般に非常に難しいが、レーザーを用いた赤外多光子解離反応では例えば水素の同位体分離で非常に高い分離係数が得られる。赤外多光子解離ではレーザーによる同位体選択的な励起が反応時まで持続することが必要であるが、振動励起エネルギーは種々の緩和プロセスを経て熱に変換され、反応性および同位体選択性の低下の原因となる。本研究では熱レンズ法を用いて振動励起の失活を実時間的に追跡することにより発熱の速度を測定し、振動励起エネルギーの緩和の機構に関する知見を得た。 まず、発熱の速度定数と試料の圧力の関係を調べたところ直線関係にあることがわかった。これまでの研究で、15Torr程度以下の試料圧では分子衝突による非調和ボトルネックの解消のため圧力の増大とともに反応性が増大し、15Torr程度以上の試料圧では衝突による失活の効果のために圧力の増大とともに反応性が低下することがわかっている。しかしながら、熱レンズ法のように発熱に着目した実験を行うと前者は発熱に寄与しないため測定にかからない。したがって、ここでの実験では上記の二つの効果のうち衝突による失活のみが測定される。その速度定数が圧力と直線関係にあるのは、分子衝突の回数に比例して失活が起こっていることを示している。なお、この結果から平均として600回の分子衝突で振動エネルギーが緩和することが明らかになった。 また、発熱の速度定数のレーザーフルエンス依存性を調べたところ、反応が起こらないフルエンスの領域では一定であるが、反応が起こる領域では反応の進行に伴って増大することがわかった。これは、生成物が高振動励起状態で生成し、その緩和が全体の発熱速度に影響するためと考えることにより説明される。
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