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ゼオライト中に生成する金属クラスターの構造と反応性の解明

研究課題

研究課題/領域番号 08750955
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 工業物理化学
研究機関広島大学

研究代表者

八尋 秀典  広島大学, 工学部, 助手 (90200568)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードゼオライト / クラスター / 銀イオン / 電子スピン共鳴 / 二酸化窒素 / 分子運動
研究概要

申請時の計画通りに研究を遂行し,以下の点について明らかにした.
1.383Kで熱処理をした銀イオン交換ゼオライトにγ線を照射し,生成した常磁性銀種の挙動を電子スピン共鳴法(ESR)によって検討した.A型ゼオライトではAg_6^<n+>に帰属される金属クラスターが生成したのに対し,他のゼオライト(Y,モルデナイト,ZSM-5)ではAg_3^<2+>の生成は認められたもののAg_6^<n+>は観察されなかった.この結果から,Ag_6^<n+>の生成にはA型ゼオライトの構造的特異性が必要であることがわかった.
2.交換率が異なる銀イオン交換A型ゼオライト(Ag_xNa_<12-x>A)で上記1と同様な実験を行った.交換率が低い場合(x<0.1),Ag^0→Ag_2^+→Ag_3^<2+>のように銀クラスターイオンが温度増加とともに逐次的に生成した.一方,交換率が低い場合(X>0.4)には最初の熱処理時にAg_3^<2+>あるいはAg_6^<n+>が既に生成していることがわかった.
3.γ線を照射前にAg_<0.1>Na_<11.9>Aにアンモニア(NH_3)を吸着させるとこれまで報告されていない新しいESRシグナルが確認された.ND_3を用いた同位体実験,およびシミュレーションから生成したシグナルは[Ag-NH_3]^0錯体であると結論した.この錯体は160K以上の温度で消失するが,この場合には上記の示したような銀の複核クラスターイオンは生成しないことがわかった.
4.金属イオン交換モルデナイト中での常磁性NO_2分子の運動性について検討した結果,モルデナイト中のNO_2の分子運動はこれまで報告されている拡散モデルのみでは説明できず,ハイゼンベルグのスピン交換モデルとの併用によって説明できること,スピン交換速度はゼオライト中に交換された金属イオンのイオン半径と関係があることなどを見出した.

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] M.Nagata: "ESR Study of Motional Dynamics of NO_2 Adsorbed on Na-Mordenites" Chem.Phys.Lett.256. 27-32 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] H.Yahiro: "Motional Dynamics of NO_2 Adsorbed on Cation-excharged Mordenites" Nukleonica. (発表予定).

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] H.Li: "Motional Dynamics of NO_2 in Na-ZSM-5 ; An ESR Investigation" Chem.Phys.Lett.(発表予定).

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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