研究概要 |
中和沈澱法により生成した12mol%セリア固溶ジルコニア(12Ce-ZrO_2)と3mol%イットリア固溶ジルコニア(3Y-ZrO_2)、アルミナ、8mol%マグネシア固溶ジルコニア(8Mg-ZrO_2)および12mol%カルシア固溶ジルコニア(12Ca-ZrO_2)の混合非晶質多核水酸化物錯体ゲルの超臨界メタノール中における結晶化挙動を明らかにした。また、非晶質ゲルをメタノール中に分散し、250℃付近の穏和な条件下で熱処理し、結晶化させるとともに、超臨界乾燥し得られた粉末の焼結特性、焼結体の機械特性と化学的安定性について検討した。12Ce-ZrO_2に対して10mol%の8Mg-ZrO_2あるいは20mol%の12Ca-ZrO_2を固溶すると3点曲げ強度を600MPaから750および650MPaに向上できたが、破壊靭性は15Pam^<1/2>から6MPam^<1/2>に低下した。一方、(11Ce, 0.2Y) -ZrO_2に10mol%のAl_2O_3を分散すると800MPaの3点曲げ強度と20MPam^<1/2>の破壊靭性を有する高強度靭性セラミックスが得られた。また、200℃における水熱処理による正方晶→単斜晶層転移割合により、試料の熱化学安定性を評価したところ、12Ce-ZrO_2へのMO-ZrO_2 (M=Ca, Mg)の固溶では固溶量20mol%以上で著しく熱化学安定性が低下したが、Al_2O_3との複合化では熱化学安定性が向上した。
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