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14族元素を含む新規パイ共役高分子の開発

研究課題

研究課題/領域番号 08751002
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 合成化学
研究機関京都大学

研究代表者

山口 茂弘  京都大学, 化学研究所, 助手 (60260618)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードシロール / σ^*-π^* / LUMO / 2,5-ジチエニルメタロール / ゲルモ-ル / スタンノール / パイ共役高分子 / ジルコナシクロペタンジエン
研究概要

シロール(シラシクロペンタジエン)環は、環内のσ^*-π^*共役に起因した著しく低いLUMOレベル,すなわち,高い電子受容性をもつ特異なパイ電子系である.これまで,シロール環を基本構成単位とする種々のパイ電子系化合物の開発を行ってきた.特に,電子供与性のチオフェンとの組み合わせから成る2,5-ジチエルシロールおよびその共重合体は,特異な光学特性および高い電子輸送特性を有することを明らかにしている.本研究では,2,5位にチエニル基を有する一連の14族メタロール(シロール,ゲルモ-ル,スタンノール)の合成を行い,新規パイ共役高分子のモノマーユニットとしての可能性について検討した.本研究で得られた成果は以下のようにまとめられる.
1.2,5-ジチエニルメタロールの合成
チエニル基を末端に持つ1,6-ヘプタジイン誘導体とヒドロジシランとのニッケル触媒環化反応により2,5-ジチエニルシロールを,また,相当するジルコナシクロペンタジエンからのトランスメタル化により2,5-ジチエニルゲルモ-ルおよびスタンノール合成することに成功した.
2.2,5-ジチエニルメタロールの結晶構造解析
2,5-ジチエニルゲルモ-ルおよびスタンノールの結晶構造解析により,いずれの場合も,チオフェン-メタロール-チオフェンの3つの環は,高い共平面性を持つことが明らかになった.
2,5-ジチエニルメタロールの光学特性および酸化還元特性
得られたメタロールについて,紫外可視スペクトル,蛍光スペクトル,および酸化還元電位の測定を行った.いずれのメタロールも400nm付近および480nm付近に強い吸収および蛍光を有しており,これらの値は,類似した骨格を持つ1,4-ジチエニルブタジエン誘導体と比較して約30nmも長波長の値となっている.このことから,パイ電子構造に対して14族中心元素が大きく寄与していることがうかがえる.しかし,ケイ素,ゲルマニウム,およびスズの与える影響の差は小さいと言える.この結果と一致して,いずれのメタロールもほぼ同様の酸化還元特性を示した.

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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