• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

シラノールを用いる新規有機合成反応の開発

研究課題

研究課題/領域番号 08751003
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 合成化学
研究機関京都大学

研究代表者

忍久保 洋  京都大学, 工学研究所, 助手 (50281100)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードシラノール / ヨードエーテル化 / 分子内環化 / シリルエーテル化 / エンド環化
研究概要

数多くの有機ケイ素化合物が有機合成に利用されている。しかしながらシラノールについては一般的に不安定で容易にジシロキサンに変換されるためほとんど有機合成には用いられていない。アルコールの求核性を利用する反応はよく知られているに対し、対応するシラノールの反応は数少ない。例えばヨードニウムイオン存在下アルケンにアルコールを作用させるとヨードエーテル化が容易に進行する。ところがシラノールを同様の条件下でアルケンと反応させても対応する付加体は得られない。シラノールの酸素の求核性がケイ素によって低下しているためである。そこで今回シラノールの有機合成への利用をはかる目的で分子内にオレフィン部をもつシラノールを合成し、ヨードニウムイオンによる分子内シリルエーテル化反応について検討した。
3-ブテニルジフェニルシラノールにビス(2,4,6-トリメチルピリジン)ヨウ素(I)ヘキサフルオロフオスフェートを作用させると5員環生成物である5-ヨードメチル-2,2-ジフェニル-1-オキサ-2-シラシクロペンタンが94%の収率で得られた。これに対しオレフィン末端に二つのメチル基をもつ4-メチル3-ペンテニルジフェニルシラノールでは6員環化合物5-ヨード-6,6-ジメチル-1-オキサ-2シラシクロヘキサンのみが収率よく得られる。炭素鎖を一つ延ばした基質では6員環生成物が得られるが、この場合にもオレフィン末端にメチル基を二つ導入すると7員環化合物が主生成物となる。さらにメチレン鎖をもう一つ延ばしたシラノールである2,6-ジメチル-5-ヘプテニルジフェニルシラノールにヨードニウムイオンを作用させると8員環化合物が主生成物として得られる。このようにシラノールの分子内環化は対応するアルコールとは異なった位置選択性で進行すること、すなわちendo環化が優先するということが明らかとなった。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] K.Takaku: "Intramolecular Iodosilyletherization of Alkenylsilanol with His(2,4,6-trimethylpyridine)iodine(I)" Tetrahedron Lett.,. 37. 6781-6784 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi