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ネマティック効果を利用した高分子の非複屈折化添加剤の開発

研究課題

研究課題/領域番号 08751045
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 高分子構造物性(含繊維)
研究機関京都大学

研究代表者

井上 正志  京都大学, 化学研究所, 助手 (80201937)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード高分子ガラス / 複屈折 / 光弾性 / ガラス転移 / 粘弾性
研究概要

偏光を利用したフォトニクスデバイスに光学用材料として高分子を使用する場合、成形時に発生する複屈折が大きな障害となり、実用化のためには高分子光学材料の低複屈折化、非複屈折化が不可欠である。本研究では異方性の大きな低分子の少量の添加することによって複屈折の改善法の開発を目指して基礎的研究を行った。すなわち、高分子/低分子混合系における複屈折緩和機構の解明を試み、特にガラス転移領域での複屈折の緩和機構とネマティク相互作用との関係、また分子構造との関係について明らかにすること目指した。
PMMA,PS,SANをモデル高分子系として選び、スチルベン等の棒状低分子を加え、種々の温度でひずみ光学係数と粘弾性の測定を行った。低分子の添加により生じる可塑化効果は、粘弾性の主分散を基準として補正した。複屈折に加成性を仮定して、低分子により生じる複屈折、および配向緩和を評価・検討し、以下の知見を得た。
1.ガラス状領域では、低分子の配向度は、擬アフィン変形程度である。
2.長時間領域(ゴム状領域)では、低分子の配向緩和は高分子のそれと等しい。これは、ネマティク効果により、高分子と低分子の配向緩和が協同的に生じているを意味する。
3.ガラス転移領域では、高分子の配向緩和機構が二つ存在するのに応じて、低分子の配向緩和も二段階で生じる。これは、PMMA系で特に顕著であった。
以上の結果から、低分子を添加する方法は、マトリックス高分子のひずみ光学係数が小さい負である場合、十分有効な方法であると結論された。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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