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鉄呼吸によるバイオリーチング

研究課題

研究課題/領域番号 08751082
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 資源開発工学
研究機関東北大学

研究代表者

井上 千弘  東北大学, 工学部, 助教授 (30271878)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード鉄酸化細菌 / バイオリーチング / 鉄呼吸 / 酸化還元反応 / 黄鉄鋼 / 硫黄
研究概要

本研究では,鉄酸化細菌が第二鉄イオンを第一鉄イオンに還元するという鉄呼吸にyru硫黄及び黄鉄鉱の酸化機構の解明を行い,鉄呼吸によるバイオリーチング反応を検討することを目的として行われ,以下の知見を得た。
1. Thiobacillus ferrooxidansの標準株であるATCC23270株,旧松尾鉱山排水処理場起源の鉄基準集積培養菌から単離したT23-3株および集積培養菌のいずれにおいても,嫌気条件下での鉄呼吸により硫黄を酸化し,二酸化炭素を用いて増殖することが確認された。
2.鉄酸化細菌から鉄酸化酵素を除いた構造をもつ硫黄酸化細菌T. thiooxidansは,嫌気条件下では,第二鉄イオンが存在しても硫黄の酸化を行わないことから,鉄酸化細菌のもつ鉄酸化酵素が鉄呼吸に関与しているものと推定された。
3.鉄酸化細菌の鉄呼吸による硫黄の酸化は,pH1.2以下では進行しなかった。
4.鉄基質集積培養菌の鉄呼吸による黄鉄鋼の酸化は,初期pH2.0において,反応が進行し,また,細菌の増殖も確認された。そのときの培養液の最終的なpHは,約1.4であった。一方,初期pHを1.5とした場合,鉄呼吸による黄鉄鋼の酸化は認められなかった。本実験の場合,培養液のpHは,約1.2まで低下しており,鉄呼吸が働かなかったのは,培養液のpHによるものと推定される。
5.以上のことより,嫌気条件下においては,pH1.4以上の条件であれば,鉄酸化細菌は鉄酸化酵素を用いて第二鉄イオンを第一鉄イオンに還元し,硫黄や黄鉄鋼を酸化するという鉄呼吸を行う。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 千田,佶: "鉄酸化細菌による鉄還元" 東北大学学報. 1415. 3-4 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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